アジア大会選手村跡地 同朋学園が移転中止

12月1日、読売新聞などは、アジア大会選手村跡地の再整備事業に関して、メンバーとなっている同朋学園が大学移転の中止を決定したと報じました。

アジア大会は2026年に開催予定です。その選手村は弥富に移転した競馬場に整備されることが決まっていましたが、さらにその跡地をどうするかという検討がこれまで進められていました。

6月末には、中部電力を代表とする企業グループが事業者に決定し、商業施設や住宅、大学や駐車場が整備されることが決まっていました。また競馬場の跡地であることから場外馬券売り場も設置予定でした。

しかしそのメンバーの一員である大学(同朋学園)は馬券売り場の設置を問題視。大学のような教育施設にギャンブル施設が隣接するのはよくないと、計画の見直しを求めていました。

そして先日、同朋学園は進出を取りやめることを正式決定しました。なんと意外な結末です。

既に議論されていますが、場外馬券売り場の設置は決定事項だったため、大学もそれを承知の上で事業メンバーに入っていると解釈するのが妥当です。

後付で馬券売り場の設置が決まったならともかく、ギャンブル施設の隣接を問題視するなら、はじめから応募しなければよかったという話になります。

ただ、それとは別に、ネット化が進む今どきそんな広大な場外馬券売り場が必要なのかという気もしますね。図を見ると分かりますが馬券売り場に割り当てられた面積は駐車場含め80m×100mくらいの敷地があります。

事情で馬券売り場を残さなければならないにしても、中心部からは外れますが駅から5~10分程度の立地ですから、良質な住居や商業をもう少し増やす、あるいは土古公園と呼応するような緑地空間などを整備する手もあると思います。

なお、代表である中部電力は今後後継者を探すとのことです。事業者は、コンセプトである「多様な人々がつながり、ともにつくる次世代型のまちづくり」に合致する者とし、学校に限定していないそうです。

個人的には、6月のときに判明したもう1つのグループの「先端技術を駆使した生活の質向上に視点を重く置いた未来型の魅力あるまちづくり」というのが結構気になっていますが、落選してしまったのでこちらが日の目を見ることはなさそうです。

スケジュールとしては、2028年頃のまちびらきを目指すということで、こちらは従来と変わりないようです。

まあアジア大会が2026年なのでまだ余裕はありますから、今度は混乱がおきないような事業者となることを願いたいです。

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コメント

  1. より:

    大学が来ると、学生さんも周辺施設を利用してもらえるようになると思うので残念です。
    他の大学でもいいので来るとええなと思います。

  2. なた より:

    近くにららぽーともあるし大学ができたら周辺が活性化すると思うので残念ですね。

  3. これきよ より:

    一部報道で商業施設にイオンが出店するって報じられたけど実際どうなの?
    ここにイオンが来たらイオン茶屋がイオンみなとの二の舞になりそうだし渋滞大丈夫か?

    • より:

      同朋大学が抜け、中部電力、中電不動産、日本エスコン、マザーズ、矢作地所、大和ハウス工業の6社の事業グループなのでイオンができる可能性はほぼありえないと思います。

      資料を見て頂くとわかる通り商業施設開発は日本エスコンが担当しており、日本エスコンも独自の商業施設ブランド『トナリエ』を有しているようですので、こちらになる可能性が高いと思います。

      変更点は大学進出予定跡地のみで他は既定路線とみています。

    • より:

      ただしトナリエ内にイオンスタイルが入ることは十分にあり得ますし、実際に大阪ではそのような事例もあるようです。専門店街があるようなイオンではなく、テナントの一つとしてイオンスタイルが入るのだと思いますので港や茶屋のイオンとは違い、イオンスタイル自体は地域のスーパーぐらいの規模だと思っています。