高島屋南地区再開発は岐阜の繁華街、柳ヶ瀬で予定されている再開発事業です。低層部に店舗、高層部にマンションという構成で、35階・132.64mの規模です。工事は今年3月から始まり、2022年8月末に完了予定です。
柳ヶ瀬は駅から北へ1kmほど行ったところにあり、長らく岐阜最大の繁華街として栄えていましたが、地方都市の例にもれず郊外型モールの台頭で求心力を失っていきました。また岐阜の場合は路面電車の廃止や名古屋市内への流出も痛手となり、中心市街地の衰退に拍車をかける形となっています。
現在の柳ヶ瀬の様子です。写真手前が再開発区域となります。左側に見えるのは岐阜唯一の百貨店である高島屋で、衰退気味の商店街の中では孤軍奮闘しているようです。
大通りに面した商店街の様子です。再開発の準備のためテナントが退出していることもありますが、それを差し引いても活気があるとは言いがたい状況です。
完成パースです。この付近の建物は一部を除いて一体的に建て替えられ、岐阜の新たなランドマークが誕生します。
当初は再開発に参加しない建物が多数あり、敷地もかなり不整形だったと記憶していますが、後になって一体再開発に協力する建物が増え、規模も大幅に拡大されました。
建築計画のお知らせです。
少し話がそれますが名古屋はこの計画のような130m前後のビルが少ないですよね。120m以下や150m以上はそれなりに数がありますが、その間のビルは金山南ビルしかありません。この辺のボリュームゾーンのビルももっと増えていくといいですね。
本題に戻って、アーケードを散策します。やはり活気はありません。写真右側にも見えますが、一部の建物は既に解体が始まっているようです。
解体中の建物には新ビルのポスターが貼ってありました。さらに歩いてみるとここだけではなく多くの店舗で見つけることができました。中には新ビルがデザインされたのぼりが掲げられているところもありました!
これには少し感動を覚えました。寂れた商店街を復活させるのは容易ではありません。しかし何とか柳ヶ瀬に力を取り戻そうと再開発に取り組む商店街の熱い思いが伝わってきました。零細商店ばかりの中、一体で再開発を立ち上げ、規模拡大し、新ビルののぼりをかかげてまで取り組むというのは、並大抵の努力ではできないと思います。本当に応援したくなるような再開発ですね。
次の取材時には既存建物の解体が本格的に始まっているでしょう。そしてこれから3年半の間、柳ヶ瀬復活までの道のりをしっかり記録していきたいと思います。
コメント
このビルの東100mの旧センサ跡地(倒産した一宮市の本社があった
タマコシが経営)に15階建てマンション(126戸)
さらに道を挟んだ東25mの場所で矢作地所が19階建てのマンション
(戸数不明)が昨年11月~と今年2月から建設が始まっています
駅から離れている上に3棟で560~580戸のマンションが
狭い区域で供給されるので供給過多にならないか少し心配です