官庁街をひらく 三の丸まちづくり構想

三の丸のまちづくり構想を見ていきましょう。リニア時代の到来やさまざまな潮流の変化といった外的要因があり、これを受けて少し前に名古屋市は三の丸エリアのまちづくり構想を策定。名古屋城と栄エリアに挟まれた立地特性を生かして、まちづくりの機運が高まっています。

三の丸は名古屋城の城郭の内部にあり、さまざまな庁舎が建ち並ぶ官庁街となっています。老朽化している建物も多く、それらの更新が課題となっています。

一方観光名所である名古屋城にも近い立地でありながら、観光客の来る休日は閑散としています。当たり前と言えば当たり前ですが、庁舎は平日稼働で、商業施設などもほとんどないためです。

そこで名古屋市はまちづくり構想を策定し、官庁街をひらくことをコンセプトにして、現状の課題を解決していくようなまちづくりを計画しています。

引用名古屋市 名古屋城三の丸地区まちづくり

ひらいた将来の三の丸のイメージ図です。歩道が広く整備されて人々で賑わっています。建物の低層部には店舗があり、グルメやショッピングが楽しめます。街区全体として緑がたくさんある空間になっています。

名古屋市は官庁街として利用されている公共空間をもっと一般にひらいたり、三の丸エリアでの民間企業の参入による新しいビジネスチャンスをひらいたり、そういったさまざまな「ひらく」を三の丸で行っていく考えです。

私の意見です。細かい方策は76頁もある資料にいろいろ書いてあるのですが、どこまでできるかは不透明だと思います。というか総花的で最終的にどうなるのかがあんまりよくわかりません。まあこれをもとに具体的な細かい施策を決めていくのだとは思いますが。

大きな理由に名古屋市はアスナルも久屋大通公園も柳橋駅もことごとく凍結しているような状況で実行力がなく、今後アジア大会で財政がさらに厳しくなるというのがあります。三の丸再整備に割くリソースはあるのでしょうか。

また、民間投資の導入は15年以上後の長期計画として記載されており、少なくとも2040年以降の話であることが分かります。街が大きく変わる建物更新や街区の再編も同様です。逆に言えば2040年までは大した変化はないということです。変わることと言えば、SRTが乗り入れる、キッチンカーが出る、歩行者の動線改善くらいだと思います。

資料にも載っていますが名古屋市役所と愛知県庁の歴史的建造物としての活用はやってほしいですね。ホテルやレストランに転換したりすれば大人気になると思います。まあそれこそすぐにはできないので長期展望の話ではありますが。

ハード面だけでなくソフト面も重要で、エリアマネジメントなどの取り組みは継続して行うとしています。そもそも他のエリアと比べて地味なので、まずは三の丸を知ってもらうというのも重要かと思います。

ひとつ、今回のまちづくり構想とは連動していませんが、名古屋第4地方合同庁舎の完成は大きなトピックです。東海農政局がここに移転してくると、旧建物が取り壊され、金シャチ横丁2期の用地が確保されるからです。ちょうどこの春~夏にかけて移転するようです。

金シャチ横丁は名古屋城を来訪する観光客の滞在時間長期化や満足度向上のために2つのエリアが建設され、多くの人々で賑わっています。そのうちの正門側のエリアは、2期として隣接する用地に芝居小屋や名古屋城博物館(仮)の建設も想定しているようです。

ということで、官庁街エリアは向こう数年程度では大きな変化はなさそうです。ただしいろいろと可能性があるのは確かです。比較的近い将来かつ目に見える変化がありそうなのはやはり金シャチ横丁の拡張なので、まずはそちらを待っておくのがいいかもしれません。

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