柳橋駅判断は2024年 名鉄再開発に歩調合わせ

2019年頃浮上した柳橋駅構想。1957年の開業時には需要が見込めないなどとして設置が見送られてしまった経緯がありますが、リニア開業によってふたたび設置の機運が高まっていました。市長も建設には賛成で、調査費が計上された年度もありました。

ただ最近は少し下火になってきた感があります。コロナの流行も追い打ちをかけている状態です。そんな中、柳橋駅に関するニュースがいくつか出てきたのでまとめます。

こちらは2019年に示された新駅のレイアウト図です。市は駅を設置すること自体は物理的に可能という結論を示していました。ただ物理的に可能でも費用的にというか費用対効果的にいけるかどうかは結論が出ていません。なのでいまだに構想どまりになっています。

私は基本的には賛成です。柳橋はややアクセスが悪いので、新駅設置でそれが大きく改善します。ニュースでも柳橋でうなぎ屋を営む方が「地下鉄の駅からもこういう飲食店に歩けるのは5分くらいが目安。お客さんだと10分はかかってしまうと思います。柳橋駅ができると2、3分で来れるんじゃないかと思います」とアクセス改善を要望。さらに「将来的に見れば駅が出来ることにより名駅南エリアが発展しますし、快適ないい街になっていくんじゃないか」とコメントしています。

3月23日、中村区にある商店街組合などの関係者は、市長に地下鉄柳橋駅設置を求める要望書を手渡しました。実際地元住民からも設置を望んでいる声があることが分かります。

先日をお伝えしたように周辺ではガーデンビルなど未利用地がありますから、新駅設置によって再開発がさらに促進されるメリットも考えられます。

柳橋周辺 60m級オフィスビル建設相次ぐ

混雑がひどくなるという声もありますが、1駅増えたところでそこまで激しくなるとは思えません。むしろ名古屋駅を利用していた客が柳橋駅に分散して、混雑が緩和する部分もあるのではないでしょうか。たとえば栄方面からささしまやNagoya the Towerの方に向かう人は混み合う名古屋駅ではなく柳橋駅で降りればよくなります。

あとは所要時間の増加はデメリットでしょうか。とはいえこれも1分くらいであり、そこまで大きくありません。名城線などダイヤ改正で所要時間が2割も伸びていますが、大きな問題と感じたことはないです。

懸念点は主に2つです。ひとつはコロナ。今後生活様式が変わっていくと需要が落ちていくことも考えられるので、そこはしっかり精査する必要があると思います。

もうひとつはリニアです。もともとリニア開業を見据えてこの計画が再浮上したのですが、そのリニアがいつ開通するかわからないという状況になってしまっています。

そのため、市は2024年度をめどに方向性を決める方針を明らかにしています。名古屋駅に隣接する名鉄百貨店本店などの再開発計画を踏まえるようです。その頃にはさすがにコロナも収まり、需要予測の見通しが立てやすくなっていると思います。

再び話題になってきた柳橋駅。コロナ蔓延やリニア延期という計画再浮上時にはなかった懸念が出てきているので、精査の末、ちょっと無理そうとなったらそれはまあ仕方ありません。しかし何とか実現してほしいなと私は思います。

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コメント

  1. 鷲津砦 より:

    お引越しお疲れ様でした
    いつもありがとうございます。取材は大変になると思いますが、ブログが続く限りお世話になりますね

    >むしろ名古屋駅を利用していた客が柳橋駅に分散して、混雑が緩和する部分もあるのではないでしょうか。たとえば栄方面からささしまやNagoya the Towerの方に向かう人は混み合う名古屋駅ではなく柳橋駅で降りればよくなります。

    本当にその通りだと思います
    名古屋駅自体も、駅前の人流も、今後周辺開発が進むにつれどんどん人口過密になって行きますからね。今でも多いのに

    正直、柳橋エリアの需要よりも、長期的視野での名駅の人口分散を主眼に検討を進めて貰いたい程です
    ささしまの新駅構想にも言えることですが