東京再開発の最前線を行く 新宿編

このブログでは、メインは名古屋としつつも、全国主要都市の都市開発の状況も載せていきたいと考えています。というわけで第1弾は首都東京。ちなみにIKEA長久手は時間がとれずまだ行けてません。いずれレポートしたいと思います。

現在、東京はさらなる国際競争力の強化に向けて、怒涛の再開発ラッシュが行われています。今回取り上げるのは新宿です。

新宿は日本で始めて本格的な副都心開発が始まった場所で、このようにきっちりと区画整理された敷地に超高層ビルが整然と立ち並んでいます。そのため低層雑居ビルがほとんどなく、美しい超高層ビル街が形成されています。

そんな新宿の超高層ビル群は今なお進化し続けています。現在進行中のプロジェクトを見ていきましょう。

こちらは西新宿駅近くに建設されている東京医科大学新病棟(20階・91.7m)の状況です。大林組の特徴的なオレンジ色マストのタワークレーンが登場しています。

東京医科大学はこの敷地の南西側に比較的新しい本館がありますが、それ以外の建物はかなり老朽化しており建て替える必要がありました。そこで創立100周年に合わせて新病棟を建設することになりました。新病棟は高度な救急医療、集中治療室など最新鋭の機器を備えると同時に、患者に寄り添った医療を施し、地域の拠点となる病院を目指します。

引用東京医科大学公式サイト 新大学病院建設計画

完成予想図です。内装も含め、病院らしく白を基調とした建物になるようです。

建築計画のお知らせです。基礎工法や完成予定年月、最高高さが書いてあります。とても丁寧な表記でいいですね。大阪も立面図の記載があったりして視覚的にわかりやすいです。名古屋の「建築計画の概要」は情報量が少ないのでもう少し改善してほしいです。

次は西新宿六丁目計画(34階・160m)です。住友不動産による複合ビルです。低層階に住居が入ります。敷地は南北に細長く、コンシェリア西新宿やラ・トゥール新宿など超高層ビルに囲まれた場所です。

敷地南東側には工事事務所が設けられています。現在は基礎工事の段階です。

引用新宿区まちづくり協議会資料(仮称)西新宿六丁目計画(PDFファイル、やや重め)

完成パースです。かなりスレンダーな感じになりそうですね。

建築計画のお知らせです。

次は西新宿6丁目計画(29階・132.3m)です。先ほどの計画と紛らわしい名前ですが別の事業です。こちらは大和ハウスによる複合ビルで、高層階に住居が入ります。敷地は青梅街道沿い、新宿グランドタワーの向かいです。まだまだこれから本格的に基礎工事が始まる段階です。

引用大和ハウス工業ニュースリリース

完成パースです。ほぼ方形の高層ビルです。

建築計画のお知らせです。

これらは全て都庁の北西側に位置します。このエリアでは、古い木造民家が密集している地域が多く、都市機能の向上と防災上の理由などから積極的に再開発が行われています。他にも都庁の北西側では、西新宿五丁目北地区防災街区整備事業や西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業など、今後着工予定の高層マンションが複数あります。新宿のビル群は北西方向に向かって成長しています。

一方で高度経済成長期に建てられた古参ビルも負けてはいません。どれも古さを感じさせないデザインで、今なお大きな存在感と威容を誇ります。

リニューアル工事中のビルもあります。写真の新宿住友ビルは既存の設備更新と合わせて、ビル低層部の外周に巨大なアトリウムを設置する工事が進められています。

これから本格的な工事が始まる段階ですね。

引用住友不動産プレスリリース(PDFファイル)

完成予想図です。以前は曲線的なウェーブが特徴的な案だったと思いますが変更になったようです。

いかがでしょうか。東京はオリンピックを控え、街自体が現在進行形で大改造されています。その開発規模の大きさと数の多さには目を見張るものがあります。

新宿のビル群もさらに進化を続けています。新宿は国際競争力の拠点として、そして日本の超高層のパイオニアとして、ますます磨きをかけていくことになりそうです。次回は渋谷編をお伝えします。

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