フェリーで行く九州 迫力の熊本鹿児島編

旅行後編は熊本、鹿児島をお伝えします。今回は市街地を中心にメジャーな観光地をつまみ食いするような形です。熊本は熊本城やその周辺市街地、鹿児島は桜島周辺をお伝えしていきます。

フェリーで行く九州 歴史薫る関門海峡編

前編はこちら。暇な方はどうぞお読みください。

熊本駅からスタート。美しく洗練された建物です。この日は曇りでしたが、モノトーンのほうが黒の駅ビルと合うのでこれはこれで良かったのかもしれません。

微妙に反っているのは熊本城の武者返しをモチーフとしているためです。シックでかっこいいと思いました。安藤忠雄の設計です。

近くには近年建てられたJR九州の巨大駅ビルが控えています。最近では高層マンションやオフィスビルも増加中で駅周辺が急速に力をつけつつあります。このあたりは駅ビルでターミナル駅が繁華街として発展した全国の大都市と似た傾向です。ただし熊本は駅から離れた既存市街地がかなり強く、パワーバランスが崩れるほどの状況には至っていません。

駅ビルはエントランスに滝が流れていて驚きました。JR九州は集客性のある駅ビル事業にかなり力を入れています。博多を始め、各拠点都市に延床10万クラスを整備しています。

さて熊本といえば熊本城。2016年の地震では深刻な被害を受けました。関係者の懸命な努力により元の姿に戻りつつありますが、まだ完全復旧はしていません。写真のように仮設の回廊の上を歩いて見学する形です。

中には痛々しい姿が残っている箇所も。熊本城は地域の人々にとって本当に誇りだったでしょうから、復旧はみんなの願いかと思います。

天守閣は周辺の建物群に先んじて復旧していました。中に入ることもできます。なかなか展示が豊富でした。

なお、中はこのようにブレースが入っています。もう地震にやられるわけにはいかないという強い意志を感じました。壮観な天守閣は今も昔も技術の結晶に違いありません。

次は再開発です。ここからほど近いところにあるサクラマチクマモトという巨大複合施設を私は見たかったです。延床なんと13万。地方都市では破格の規模と言っていいでしょう。オフィス、ホテル、商業、ホール、バスターミナルなど、多くの機能がつまった熊本きっての施設です。

もともと交通センターの跡地に完成しました。敷地も広いので建設時のクレーン林立は壮観だったでしょうね。

次は熊本のアーケード商店街を歩いてみます。道幅も広いしすごい規模です。そして人通りも凄まじい。熊本のパワーを感じました。

鶴屋百貨店です。早くも外観から風格を感じます。札仙広福、いや東名阪クラスのターミナル駅にある百貨店と言ってもいいレベルです。

地方都市としては破格の売上高を誇ります。先程の商店街といい、中心市街地がしっかりと生きていますね。

正直、熊本が政令指定都市?という舐めてかかっていた気持ちがないといえば嘘になります。しかし繁華街の賑わい、鶴屋百貨店の風格、サクラマチクマモトを見れば、熊本の圧倒的パワーが十分に感じ取れます。

シンボルである熊本城が完成した暁には熊本はさらなる活力をつけていくことになるでしょう。早期復旧を心から願いました。

次は鹿児島です。こちらは駅ビル。何と観覧車がついているではありませんか。それもかなり大きいです。サンシャインより大きそうです。

ここもまたJR九州の力を感じ取ることができます。熊本、鹿児島は新幹線の全線開通後も福岡にストローされることなく独自の発展を続けています。まもなく開通する長崎もそうなるでしょうか。

そしてビルの奥に見えるのは桜島です。市街地からも非常に大きく見えます。噴煙を上げる火山という非日常が、建物が並ぶ日常の奥に見えるという景色がとても新鮮でした。

前編で下関を紹介しましたが、鹿児島もまた歴史文化の香りが漂う街です。特に西郷隆盛はあまりにも有名。街中にときどき銅像が立っていました。

桜島へはフェリーで15分。今回は船によく乗る旅です。短距離なのでそれほど設備はありませんが軽食の提供くらいはあります。ちなみに運行間隔も15分くらいなのでかなり高頻度です。

海の向こうに見える桜島の姿は美しいです。これが向こう岸の港にたどり着くと美しいから荒々しい自然という印象に変化します。火山特有の黒い岩や急斜面の地肌がよりくっきりと見え、大地のエネルギーを感じる生きた火山であることを実感します。

火山の荒々しい岩と比べて海はかなり穏やかです。ここは大隅半島と薩摩半島の間であるため高い波はほとんどありません。

桜島は一周およそ40kmほどです。全部回る時間がない場合は島の西半分だけを巡回するバスがあるので、それに乗って主要施設を見るのがおすすめてす。

バスで行くとこの展望台に到着。噴煙を上げる火山の威容を間近で感じることができます。この迫力はなかなか味わえません。

海側の景色も非常にきれいです。先ほど歩いていた鹿児島市街が遠くに綺麗に見えます。

熊本、鹿児島、大満足でした。まだまだ行きたいところは多いので、機会を作っていこうと思います。

最後は宮崎カーフェリーで帰ります。鹿児島市周辺からは船がないので宮崎市まで出ました。一応これで宮崎県も行ったことになりますが、ろくに観光していないのでまたいつか行かないといけませんね。

宮崎カーフェリーは瀬戸内海ではなく太平洋の四国沖を通ります。そのため夜は見渡す限りの漆黒の大海原が外の景色となります。真夜中に海の真ん中で風に吹かれながら物思いに耽るのもいいものです。

朝、神戸港に到着です。実はこの日9時から別の予定がありましたが、フェリーは7時半に着くので十分間に合います。時間を有効に使えるのも船旅の利点ですね。

いかがでしょうか。往復フェリーの旅は快適で新鮮でした。関西から西方面の各航路、名古屋からは太平洋フェリーがあります。ぜひ行ってみてください。

次回からは名古屋ネタに戻ります。伏見で大きなニュースが来ましたね。早めに記事化したいと思います。

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