2020年の名古屋 10大ニュースで振り返る

今年も残すところあとわずかとなってきました。思えば今年は大変な1年になりましたね。年が始まったあたりではオリンピックで盛り上がっていくと多くの人が思っていたことでしょう。何があるか分からないものです。

さて、常連の読者の方にとってはおなじみだと思いますが、当ブログの締めくくりは恒例10大ニュースです。今年も名古屋の再開発はいろいろな動きがありました。その中でも特にインパクトの大きかったものを時系列順でご紹介して行きます。

①新型コロナウイルスが流行、中部国際空港や鉄道事業者を中心に大打撃

今年はなんと言ってもこれに尽きます。年明け、中国の武漢で発生した新型コロナウイルスは瞬く間に世界に拡散。日本でも4月から緊急事態宣言が出され、世の中に深刻な影響を与えました。今でも感染者は増え続けています。

影響を特に受けたのが宿泊、外食、航空、鉄道でした。当ブログでも重要と位置づけている中部国際空港にも大打撃。需要は回復しつつありますが、まだまだコロナ以前の水準には戻っていません。昨年LCCターミナルも完成し、エアアジアを初め今年は飛躍の年だと思っていた矢先の出来事でした。

②栄広場の計画が判明、三菱地所などが36階・200mの超高層複合ビル建設決定

3月末、注目の栄広場の案が明らかになりました。もはや説明不要ですが、低層部に大丸松坂屋、映画館、中層部にオフィス、高層部に高級ホテルが入る都心の一等地にふさわしい超高層複合ビルです。

本当に期待以上の計画で驚きました。発表直後は再開発やビルにそれほど関心のない人でもこの計画を話題しているのを聞きました。注目度、インパクト、期待度どれをとっても間違いなく今年のNo.1でしょう。

③名古屋三交ビルが開業、第2三交ビルも建設表明するなど三交不動産が積極姿勢

4月末、旧ビルの建て替えで完成した新しい16階建て複合ビルが開業しました。当時は緊急事態宣言まっただ中で、低層部の飲食店も開業の延期を余儀なくされるなど、相当厳しい船出となってしまいました。

そんな中にも関わらず、三交不動産は新ビルの北西の敷地に新たに14階建てのオフィスビル建設を表明。コロナ禍にも負けず将来に向けて積極的に投資する姿勢は、緊急事態宣言で暗雲が立ち込めていた中で明るい材料となりました。

④ノリタケ・鹿島・第一生命の3社一体開発による20階建てオフィスビル計画が始動

6月頭に明らかになりました。栄再開発の加速をさらに印象付けた嬉しいニュースです。芸術文化センターの南の街区に3つ連なる老朽化ビルを一体で高層に建て替えます。名古屋ではこのような一体開発は比較的少ないので、非常にいい動きです。

具体的なスケジュールは明らかになっていませんが、今後計画が詰められることでしょう。今年のノーマーク部門(?)ですね。

⑤白川第三ビル跡地に名鉄が出資する16階建てオフィス建設、三井北館街区が決着

6月ごろの名鉄の決算資料で判明しました。白川第三ビル跡地に16階建てオフィスビルが建設され、名鉄がそこに出資する形になるようです。これでこの街区の再開発は完成形となる見込みです。

三井ビル北館は鉄骨が最上階に達しカーテンウォールも設置され、来年の開業へ向けた工事のラストスパートとなっています。

⑥金山総合駅の線路上空にバスターミナルを整備するバスタ金山計画が急浮上

話題性とか意外性という意味でならこのニュースもトップクラス。6月末、新宿のようにバスタ金山を整備する計画が出てきました。新施設にはバスターミナルはもちろん、商業などの機能も含め、金山の一大集客施設になる予定です。

ただ、個人的には実現性は低いと思っています。線路の上にバスターミナルを作る難工事に見合ったメリットがあるのか?アスナル建て替えの低層部を工夫するのではだめか?そもそも、アスナルのほうに注力したほうがいいのでは?などなど。まあゆっくり経過を見守るとしましょう。

⑦大名古屋ビルヂングのイセタンハウスが営業終了、来春リニューアル開業へ

8月末、大名古屋ビルヂング低層部の伊勢丹が営業終了。巨艦高島屋の牙城を崩せず、周辺店舗との差別化も難しく、苦戦していた時にコロナが襲来、名古屋初の伊勢丹ブランドは短命に終わりました。

その後跡地利用が気になっていましたが、年末には高島屋の高級時計売り場や「食」をテーマにしたゾーンで来春リニューアル開業となることが判明。そのころにはコロナも収まって、次こそは根付いてほしいです。

⑧丸栄暫定施設がさらに延期するも詳細判明、北側の国際ホテルは57年の歴史に幕

こちらは微妙な話題ですが、丸栄跡地の暫定施設がさらに延期になりました。当初は今頃の開業予定でしたが、21年春になり、21年秋になり、そして今回22年春へとさらに延期されました。ただし詳細図面が判明したり、先月にはパースも明らかになるなど、ゆっくりですが進んではいるようです。

北側の国際ホテルは9月に閉館。他のテナントも順次退去が進んでいるようです。ただし地権者合意が完了したわけではなく、コロナ禍という予想外の逆風も来ていることを考えれば、興和が将来的に目指す街区での一体開発に向けた道のりは、まだまだ険しいと言えるでしょう。

⑨久屋大通公園とテレビ塔のリニューアルが完了、賑わいを生む再開発が大成功

9月中旬、レイヤード久屋大通パークと名古屋テレビ塔が開業し、久屋大通公園が生まれ変わりました。鬱蒼として近寄りがたかった公園が根本から姿を変え、市民や観光客から親しまれる空間になったと思います。まさに栄の強みである緑やゆとり、くつろぎを前面に出した再開発で、大成功と言っていいでしょう。

超高層ではないため目立つ存在ではありませんが、今回のインパクトは名駅の巨大ビルの開業に匹敵すると思います。本当に明るい話題でしたね。

⑩名鉄が名古屋駅再開発を3年程度延期、今後の状況を見極めて内容を再検討へ

壁ビル案発表から2年半が経ち、進捗が気になっていたところ、延期が発表されました。今後は3年程度様子を見て規模などを再検討するようです。名駅の未来を左右する重要なプロジェクトだけに本当に残念ですが、コロナ感染とリニア延期のダブルパンチは仕方ないのかなと思います。

それに伴って年末には名鉄百貨店が当面営業を存続することも発表。この延期の期間で計画をブラッシュアップし、名駅にふさわしい再開発としてほしいです。

というわけで今年もいろいろありましたが、なんといってもコロナの一年でしたね。再開発や鉄道、航空にも大きく影を落としています。一方そのような中でも積極投資する企業も現れており、暗い話題ばかりではないことに希望が持てます。

他にも名駅ダイヤメイテツビル、ららぽーと愛知東郷、サクマチ商店街や大曽根駅ミュープラットの開業などもありました。工事系では中日ビルが解体完了、旧東海銀行の建設など栄地区も大きく姿を変えました。

年末は寒波が流れ込んでくるようです。名古屋でも雪が降るかもしれません。体調など崩さないようお気をつけ下さい。最後に今年一年当ブログをご覧いただいてありがとうございました。よいお年をお迎えください。

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コメント

  1. ポポロ より:

    今年一年更新お疲れ様でした。コロナ禍での取材や撮影など、苦慮されたと思います。来年はもっともっと明るいニュースで満たされると祈念して。

  2. 新生マン より:

    今年一年お疲れ様でした。
    今年はコロナ渦で大変な一年でしたが、来年はいい年になれるように祈ります。

  3. 東海一番 より:

    毎日拝見させて戴いております!毎日の習慣の1つになっています。コロナ禍で大変かと思いますが、素晴らしいビッグプロジェクトが舞い込んで来ることを楽しみに待っています。その時はまた素晴らしい記事をお願い致します。