大人も子供も楽しめる!FLIGHT OF DREAMS

10月12日、中部国際空港に「Flight of Dreams」が開業しました。オープンから約1か月後となる11月中旬に取材してきたのでレポートします。

愛知県は自動車産業に加えて航空機産業も盛んです。特にボーイングの最新機種である787型機の部品については、全体の35%を愛知県が供給しています。地元で生産された部品は「ドリームリフター」と呼ばれる専用大型機でアメリカの工場まで運ばれます。愛知県は航空機産業にはなくてはならない重要な役目を担っているのです。

その功績を受けて、愛知県の重要空港である中部国際空港には、ボーイングから787初号機が寄贈されました。その後数年間はエプロンに駐機されていましたが、航空機産業が盛んな愛知県をアピールすると同時に、新たな観光名所をつくって盛り上げようと、787初号機を展示する商業施設「Flight of Dreams」が建設されました。

大人も子供も楽しめる!あいち航空ミュージアム

類似施設としては、昨年オープンした「あいち航空ミュージアム」があります。あちらは産業観光的な感じで行政色が出ているのに対し、Flight of Dreamsはアメリカ風の飲食店やプロジェクションマッピングなど民間色が強い印象です。建物も前者は白基調なのに対し後者は黒基調で、同じ航空機の商業施設ながら対照的な雰囲気になっています。比べてみると面白いです。

場所は駐車場の南端付近です。鉄道利用の方はアクセスプラザからターミナルと反対方向に進みます。大きな飛行機の絵があるので分かりやすいかと思います。

駐車場から伸びるデッキで接続しています。このデッキは新展示場や新ターミナルとも繋がる予定です。

入口は建物の3階になっています。入ってすぐのあたりは飲食店街や土産屋が並ぶ普通の商業施設のようです。建物内は無料ゾーンと有料ゾーンに分かれています。ここは無料で入ることが出来ます。

2階に下りてみましょう。ここで787の大きな機体が見えてきます。ボーイングの本社のあるシアトルの街並みを再現しています。

店舗もどことなくアメリカっぽい雰囲気の店が多いです。ここも無料ゾーンです。

1階に下ります。土産屋としてボーイングの公式ストアがあります。米国外では初進出の店舗です。ここまでが無料で入れるゾーンです。

ここから787のある「フライトパーク」へ入ります。ここからは有料です。チケットは大人1200円、子供800円、3歳以下は無料です。

こちらがフライトパークです。迫力があります。下から照らすスポット照明が滑走路の誘導灯のようなのがいいですね。

ロールスロイス製のエンジンです。大きいですね。787はエンジン後部がギザギザになっているのが特徴です。

こちらは787が出来るまでの工程をプロジェクションマッピングで見られるコーナーです。歩きながら楽しむことが出来ます。

紙飛行機を折って飛ばすコーナーです。飛ばされた紙飛行機はCG画面の中を飛行し、光や音の世界を楽しめます。子供連れが多くいました。

787の羽が建物の際まで迫っています。その間隔はわずか60cm。搬入の際は本当に大変だったのでしょうね。

コックピット見学も出来ます。時間帯によっては少し待ち時間が発生しているようでした。

4階からは建物内全体で行われるteamLabとコラボしたプロジェクションマッピングを見ることが出来ます。無料ゾーンからも見られますが、ここの方が全体を俯瞰できます。

他にも操縦体験(予約制)やエアラインスタジオなどさまざまなコンテンツがあります。総じて大人も子供も楽しめる内容になっています。

大体満足でしたが、強いて言うなら料金が若干高いかなという感じです。やや高めの「あいち航空ミュージアム」よりさらに200円増しの設定です。初めて来たならともかく、2回目以降で、そこまで飛行機が好きではない場合、有料ゾーンに入るのをためらう客もいるかもしれません。しかも無料ゾーンからでも787は間近で見られますし、各種飲食店や土産屋も利用できます。有料ゾーンに入ってもらう動機を作るために、今後は新しいプロジェクションマッピングや有料ゾーンならではの企画を継続的に打ち出していけるかがポイントになりそうです。

とはいえ来年にはLCCターミナルや新国際展示場も完成し、Flight of Dreams周辺の人の流れは格段に増えます。これらの施設はデッキで接続するため、それほど心配も要らないのかなと思います。

そして787初号機を間近で見られる商業施設はここだけです。シアトルの雰囲気やプロジェクションマッピングもなかなか斬新で楽しめました。まだ行っていない方はぜひ行ってみてください!

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コメント

  1. 匿名 より:

    このエリアには珍しく攻めた商業施設です。
    シアトルをテーマに、teamLabとタッグを組んだ事はこれから先の
    コンテンツ開発にも期待が持てます。
    名古屋テレビ塔は村松亮太郎氏率いるNAKED Inc.とタッグを組んでいるようですが、このような、プロジェクションマッピングを主体としたクリエイティブ・プロダクションと組んで、街を盛り上げて欲しいと思います。お台場のDIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderlessのような施設が、名古屋市内に出来ると面白いんですが。
    東京や大阪のようなスピード感はありませんが、少しづつ名古屋も変化の兆しが出てきているのですかね。商業施設も日本初進出のテナントが入店している所も良いです。シアトル便やL.A等の姉妹都市のほとんどに就航していない事が少し残念ですけど。
    国際展示場やLLCのターミナル竣工で、今以上に人の流れや宿泊施設も賑わうと思うので頑張って貰いたいです。