進化が止まらない梅田再開発 駅北編

今回は大阪編の第3弾として、大阪駅の紹介と梅田北側の再開発をお伝えしていきます。大阪シリーズはこれで最後の予定です。

大阪駅の北側と言えばこの広大な空き地です。ここは以前貨物のヤードがあった場所です。かつて貨物輸送全盛時代の頃、大都市のターミナル駅近くには大きな貨物ヤードがみられました。その後時代が経つにつれ、どの都市でも鉄道貨物輸送の縮小や郊外移転などが進み、ターミナル駅近くの貨物ヤードは廃止になりました。

使われなくなった貨物ヤードは撤去され、貴重な都心の一等地として開発されることになります。東京の汐留シオサイト、名古屋のささしまライブはその跡地開発の好例です。

大阪は貨物ヤードの1期を先行開発しました。それが現在のグランフロント大阪です。150mを超える4棟の超高層ビルで構成され、商業やオフィス、住宅やホテル、拠点(ナレッジキャピタル)などもはやひとつの街を成しています。

そして2026年を目指して2期工事が行われます。1期工事では超高層ビルを中心とする開発が行われたため、今度は緑を多く配置した計画になる予定です。具体的な計画は今年の夏に決まります。

この「うめきた」の工事を語る上でもうひとつ外せないのが新駅工事です。現在「はるか」などの特急は写真奥に見える線路を通っていて、大阪駅は素通り状態です。そこで2期工事に合わせて線路を地下化、新たに特急が停車する北梅田駅(仮称)が設けられることになりました。地下線はゆるいカーブを描いているのが写真で確認できると思います。これにより梅田からも「はるか」などの特急に乗れるようになるため、なにわ筋線と合わせて関空へのアクセス性が格段に向上します。

北梅田駅は2023年頃の開業を目指しています。梅田はさらにダンジョン度が高まりますね(笑)

もうこれだけでも本当に壮大な計画なのですが、梅田周辺では他にもさまざまなプロジェクトが進行中です。

こちらはヨドバシ梅田タワー(35階・149.9m)です。

グランフロントのデッキがちょうどいい観察スポットです。当該敷地は長らく平面駐車場の状態が続いてきましたが、2015年あたりから一気に動き出しました。見る限り基礎工事はほぼ終わりのようです。地上躯体の登場が近いと思われます。

引用ヨドバシカメラ プレスリリース(PDFファイル、リンク切れ)

完成予想図です。低層部は既存のヨドバシカメラの増床、高層部は阪急グループのホテルが入居予定です。新たにホテルができるというよりは、近くに老朽化している阪急ホテルがあり、それが新ビルに移転するような形です。ヨドバシ梅田タワーに移転後は、老朽化している阪急ホテルが玉突きで再開発されるかもしれません。

梅田駅から北へ1つ、中津駅付近では2つの大型タワマンが建設中です。

ザ・ファインタワー梅田豊崎(45階・151.6m)です。比較的スリムなタワマンです。現在40階弱まで建設が進んでいます。

そのすぐ北側で工事が始まっているのはブランズタワー梅田North。50階・168.44mの板状のタワマンです。

東側にはセントラルマークタワーもあり、中津はちょっとしたタワーマンション街になりそうです。いずれのマンションも中津駅至近、梅田も徒歩圏なので人気が出るでしょうね。

新梅田シティは有名な梅田スカイビルのあるエリアです。この界隈でもタワマンの建設ラッシュが起きています。

まずはグランドメゾン新梅田タワー(39階・138m)です。タワークレーンがちょうど資材を吊っている様子が撮れました。あと10階くらいで完成です。

その西側には「大阪市北区大淀南2丁目OM計画」があります。この土地は少し前から更地になっていて、以前は病院の建設計画が発表されたこともありましたが、最終的にタワーマンションに落ち着きました。規模は51階・178mと大阪市内でも屈指の大きさです。

左はローレスタワーサンクタス梅田、右はグランドメゾン新梅田タワーです。大阪市北区大淀南2丁目OM計画と合わせてタワーマンション街が形成されます。

以上です。大阪駅北側では広大な開発用地「うめきた」があり、それ以外で150m級超高層ビルが5棟も建設中です。前回紹介した南側では200m近い超高層ビルが3棟です。大阪は猛烈な建設ラッシュとなっています。

これだけ工事が進んでいるのは、やはり多くの民間企業から大阪は将来的に有望だと期待されているからでしょう。日本は相変わらずの東京一極集中ですが、私は東京以外の都市が頑張っているのを見るとうれしくなります。(もちろん東京で大きなプロジェクトが発表されるのもうれしいですが)

そして大阪編の最初の記事でもお伝えしたとおり、大阪は超大型プロジェクトをいくつも抱えています。これからの大阪のさらなる成長と飛躍が本当に楽しみです。

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コメント

  1. 匿名 より:

    とうとう三井ビルディングの建設準備が進んでます(泣)

    せめて特定都市再生緊急整備区域の容積率緩和を受けてくれれば150m目指せるのに。

    今のm4テラス解体後の動向に注目ですね。
    更地にして一回撤退したあと再び工事開始をするのかどうか。どちらにしても今の建設概要が規模拡大して表示されることを願うのみです。

  2. 匿名 より:

    うめきた2期地区の再開発が決定しました

    大阪企業と東京企業が手を組んで大規模な投資がされます。

    名古屋も地元企業が協力姿勢を示してくれたら…

  3. 匿名 より:

    「北街区」に地上28階、地下2階、高さ約150mと地上47階、地下2階、高さ約176mの超高層ビル、「南街区」に地上39階、地下3階、高さ約182mと地上51階、地下2階、高さ約185mの超高層ビルと一気に4棟の超高層ビルが再開発されるのには大阪の勢いを感じますね。総延床面積は都市公園部分を含めると約534,060㎡(北街区約146,900㎡+南街区約374,660㎡+都市公園約12,500㎡)と一部地権者を排除できなく規模縮小や再開発が頓挫している名古屋とは雲泥の差。同じ三菱地所が再開発事業者であるのに関わらず、則武の再開発は低層マンションとイオン予定。名古屋はリニア開通というプロジェクトがあるのに、東京・大阪には遥に差をつけられ、大きなプロジェクトも無い福岡に都市魅力も含めて抜かれそうになっている現状が残念極まり無い。もっと柔軟な創造力と行動力がある若い市長が必要だな。老害と言っても過言ではない。

  4. 匿名 より:

    行動力が第一だ。河村市長と友達になれるように近い存在にならなくちゃ。河村市長に会ってこよう。

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