変貌を遂げる神戸 三宮大改造を追う

この記事は日帰り姫路遠征の続きです。帰りついでに神戸に寄ったのでその様子を載せていきます。といっても内容は再開発中心にしました。よってこの記事は東京に続く他都市訪問シリーズ第2弾・神戸編という位置づけです。

神戸で最も大きい駅は三宮です。JR、阪急、阪神、地下鉄、ポートライナーが乗り入れる一大ターミナルです。大抵こういった大都市のターミナル駅には巨大な駅ビルがあり、超高層ビルが林立しているのが一般的ですが、三宮はそうではありません。神戸自体は超高層ビルが多いのに、です。

しかし、三宮は大きく変貌を遂げようとしています。

現在の三宮の様子です。左が現在の三宮駅ビル「三宮ターミナルビル」です。完成当初は立派だったと思いますが、超高層全盛時代の今、この規模では150万都市の玄関口を張るのが難しくなってきています。そのため建て替えが決まっており、年度内に具体的な計画が発表される予定です。JRは全国の大都市の駅ビルを巨大化させているので当然、超高層ビルになるものと思われます。

ちなみに右のビルはミント神戸(18階・92m)という高層ビルです。商業施設や映画館などの複合施設です。

引用三菱地所提案の再整備基本構想(PDFファイル)

その奥の敷地では160m級のツインタワーの計画があります。 低層部にはバスターミナルを配し、高層部にはホテルやオフィスなどの機能を入れます。2025年の完成を目指すようです。

ちなみに右端はシティタワー神戸三宮。神戸最高層(54階・190m)のタワマンです。

その南側にはそごう神戸店があります。このビルの地下には阪神電車の駅があります。

驚くべきは竣工が1933年であることです。建て替えの情報は出ていませんが、JR駅ビル再開発の流れに合わせて低層部を商業施設、高層部をオフィスやホテルとした複合ビルになる可能性は十分あるでしょう。

北側では既に工事に入っている再開発があります。阪急は駅ビルの建て替えとして29階・120mの複合ビルを建設します。2021年の完成を目指しています。

現在の様子です。実は以前あったビルは暫定でした。戦前に建設された風格ある駅ビルは阪神大震災によって倒壊し、暫定利用として低層の駅ビルが建設されたのです。しかし暫定といいながらいつしか20年以上が経ってしまい、ようやく高層ビルへの建て替えが決まったというわけです。

引用阪急電鉄プレスリリース(PDFファイル)

完成予想図です。見る方向によってはかなりスレンダーなビルです。

駅北側の街区は地権者の数が多く、大きな開発が難しいエリアのようです。名古屋駅西もそうですが、このようなエリアは大都市には必ず存在します。しかし周りでは大型開発が目白押しであるため、その勢いが波及して一気に建て替えが進む可能性もあります。

最後に三宮センター街の様子をレポートして締めたいと思います。

大勢の人でごった返しています。神戸が力のある大都市であることを実感できます。

このセンター街も老朽化の問題があるようです。とくに「さんプラザ」は築45年ほどとなっており、今後建て替えの話題が出てくるかもしれません。

三宮は現在は開発が遅れていますが、既に複数の大型プロジェクトが動き出し、これから目が離せなくなりそうです。今後10年程度で120~160m級のビルが少なくとも5棟は建設され、神戸最大のターミナルは150万都市に相応しい玄関口へと変貌を遂げるでしょう。

複合ビルの低層部には大きな商業施設を伴うものが多く、供給過剰になるのではという心配がありますが、それは杞憂になると思います。大阪でも2011年ごろそんな話題がありましたが、百貨店が不振になったという話は三越伊勢丹以外聞きません。

そして何よりセンター街を歩いて実感しました。あれだけの人の波と賑わい。神戸のポテンシャルはとても大きいです。これらの開発は三宮をさらに魅力的にしていくと思います。

神戸といえば港。次回はベイエリアの進化を紹介していきます。

シェアする

フォローする