変貌を遂げる神戸 ベイエリアの進化

この記事は日帰り姫路遠征の続きです。帰りついでに神戸に寄ったのでその様子を載せていきます。前回同様、再開発が中心です。今回はメリケンパークを中心にベイエリアの変化を見ていきます。

メリケンパークは1987年に神戸港の埋め立てによって完成した公園です。付近一帯はポートタワー、神戸海洋博物館、ホテルオークラが建ち並ぶ神戸の代表的な景観になっています。昨年は神戸港開港150周年を記念してリニューアルが行われました。

南側にはオリエンタルホテルがあります。阪神大震災を乗り越え1995年夏に開業しました。その豪華客船のような姿はどこか日本離れしていて、異国情緒あふれるおしゃれな神戸の街をより印象付けるものとなっています。

ちなみに手前の「BE KOBE」は記念写真スポットになっているようで、何十人もの観光客が撮影の順番待ちをしていました。この写真は人がいなくなった一瞬の隙にがんばって撮ったものです(笑)

メリケンパークから第一突堤方面を見てみます。現在は倉庫などが中心の人通りが少ないエリアですが、ウォーターフロントを活性化するための大型開発が予定されています。

引用神戸市 振興突堤西地区再開発事業(PDFファイル)

昨年秋、神戸市は第1突堤の開発事業者を住友不動産などを中心とするグループに決定。手前の半円状の建物は日本初、360度水槽を配した水族館だそうです。神戸港という唯一無二の特徴を活かしながら新たなにぎわいを生み出すプロジェクトが動き出しました。

南東にある倉庫は再開発の対象外でパースにもそのまま残っていますが、開発の勢いが波及していずれ高層マンションなどに生まれ変わると思われます。

引用ザ・パークハウス神戸タワー公式サイト

ハーバーランド方面でも再開発が進行中です。こちらは来年の完成を目指して建設中のザ・パークハウス神戸タワー(33階・116.95m)です。

以前この地にあったのは旧三菱銀行神戸支店。1900年完成の風格ある建物でした。そのため低層部にファサードが保存されることになっています。

うーん・・・個人的にはこういうのはあまり好みではないですね。伝統建築を大事にするのはわかりますが、上に最新鋭のビルが取ってつけたように乗っかるのはミスマッチだと感じます。それならば下の建物は移転保存して普通のビルを建てたほうがいいです。

最後にポートタワーに上りました。普段名古屋にいるので山がすぐそばに迫っている景色は新鮮に感じました。

山が迫っているということは開発できる土地が狭いということです。しかし神戸はこれを逆手にとって大きく発展してきました。面積が狭ければ縦に伸ばせばいい。神戸は新しいものをどんどん取り入れ、まだ超高層ビルの黎明期に当時西日本で始めて100mを超えるビルを建設したのです。

他にも神戸は、当時はまだ珍しかった大規模人工島ポートアイランドや地方博の先駆けである海洋博など、先進的な気風によって次々に新しいプロジェクトを成功させていきました。その当時は「株式会社神戸市」とまで称され、開発手法の手本のような存在として輝いていました。

そんな神戸も停滞の時期がありました。紆余曲折の末、神戸は大きなポテンシャルを秘めた新空港(関空)を逃してしまいました。加えて阪神大震災の影響は凄まじく、神戸経済に深刻な影響を与えました。

しかし神戸は再び動き出そうとしています。前回紹介した三宮大改造、そしてベイエリアの進化。今回は取り上げませんでしたが阪神高速湾岸線の延伸や阪急の地下鉄乗り入れといったインフラ系の大型プロジェクトも多数控えています。

神戸は大阪や京都とも違った特徴のある都市です。そしてポテンシャルも高いです。神戸は大きく変貌を遂げ、再び輝きを取り戻すことになると思います。

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