リニア名古屋駅地上部の利用方法は?駅西編

前回、リニア開業に向けた名古屋駅の東側の動きをまとめましたが、今度は駅西側を見ていきたいと思います。

リニア名古屋駅地上部の利用方法は?駅東編

この一帯は地権者が複雑であることなどから開発ラッシュから取り残されており、低層雑居ビルが立ち並んでいます。今のところ、名鉄イン名古屋駅西(代ゼミ名古屋プロジェクト、23階・93.52m)が駅西に唯一建設された高層ビルです。

一本裏に入ると風俗街やパチンコ店が立ち並ぶ駅西は、昼間でも人通りが少なく、賑わいとは程遠い状況です。

ここで前回同様、住宅都市局の発表したリニア開業後の土地利用の想定図を見てみます。

引用名古屋市住宅都市局 リニア駅周辺のまちづくりの方向性

駅西も駅東と同様、リニア駅上部は防災広場とする計画です。これが実現できれば風俗街やパチンコ店などの低層雑居ビル群は一掃されることになります。

こちらはビックカメラとその裏の街区。図を見ると、これらの街区は「ポテンシャルを活かした土地の高度利用促進」とありますが、同街区の北側は「個別での建て替え」となっており、まだ方針が完全には確定していないようです。もし個別で建て替えるとなれば、それは古い低層雑居ビルが新しい低層雑居ビルになるだけで、リニア効果を全く生かせていないと言えます。古く汚いビルを撤去し、街区一体で建て替え、行ってみたいと思えるような魅力的な商業施設などを配した高層ビルを建設することこそが「ポテンシャルを活かした土地の高度利用」であると私は思います。

人間は第一印象が大事であるように、都市においてもそれは同じです。あくまで私見ですが、駅西は名古屋の「顔」となり得る場所だと思っています。新幹線の車窓から見える、あるいは新幹線を降りて最初に目に入る場所は、駅西だからです。第一印象がこの雑然とした景観では「ああ名古屋は田舎なんだ」と思う人がいてもおかしくありません。そのため駅西の整備は駅東よりもさらに重要度が増してくると思われます。

地権者が複雑などの理由で再開発の波に乗り遅れていた駅西にとって、リニアは千載一遇のチャンスです。これを逃すことなく、230万都市に相応しい景観と賑わいを生み出すための整備を急がねばなりません。

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コメント

  1. 匿名 より:

    新幹線を降りると本当に駅西と駅東をの格差に落胆します。駅西は笹島エリアを除いてとても三大都市の一角とは思われません。高層ビルばかりを建てる事を推進する訳ではないですが、再度区画整理を複雑な地権者整理をこのリニア再開発で一気に行って欲しいです。又、笹島も東急エリアの2020での契約終了後の再開発もです。ZEPPも含めた複合施設の再開発に期待したいところです。東急もグローバルゲートでの店舗選別でまさかの家具店やスタジオ等の選別。銀座東急プラザ等の店舗チョイスを期待していたんですが残念です。コーディネーターをしっかり見極めるべきです。

  2. 匿名 不動産ブローカー より:

    もともと、戦争直後に、朝鮮人達が、地主を脅かして強奪した区域です。
    今も、そうです。
    やたら、パチンコ屋や焼き肉、風俗店、ラブホテルが、乱立していたのも、そういう悲惨な歴史が物語っているのです。
    再開発するのも、地元業者でさえ嫌がる区域です。
    そいいう場所に、リニアの駅ができるのも複雑な気持ちですが、名古屋人なら、誰でも、そうではないか?