さて今回は今年最後の他都市シリーズとなります、新宿編をお伝えします。新宿は三大副都心で最大の規模を誇り、副都心として指定された約半世紀前から現在に至るまで超高層ビル街が広がり続けてきました。
記事後半ではその新宿にある都市模型もご紹介します。というか新宿に行ったのはそれを見に行くためでもありました。
当ブログ最初の他都市シリーズも新宿でした。あれから約4年となります。
こちらは高度経済成長期に建設された200m級超高層ビル群です。完成から半世紀経ちますが今でも独特の風格、存在感を放っています。
超高層ビル群はこの周りを取り巻くように成長しました。順番に紹介していきます。
まずは西口を出てすぐの明治安田生命ビル。6棟のビルを一体的に開発します。ちょうど基礎工事が始まったくらいです。
新ビルは23階・126mです。新宿駅前、敷地6000平米という条件にしては控えめだと思います。隣のコクーンタワーが目立つので余計そう感じます。やはり生命保険会社というのは重厚なビルが多いですね。
さて明治安田生命といえば名古屋の開発も気になります。ここ同様重厚な路線で来るかもしれません。
こちらは小田急。現在の百貨店ビルなどを取り壊して複合ビルを建設します。
こちらは48階・260mです。敷地がかなり細いので東西方向に薄い板状の建物になります。都庁より高く、完成すれば新宿一となります。
地下に駅があるのでかなりの難工事が予想されます。そのため完成も2029年と少し先になっています。
次は新宿の南西側です。かつて300m超のビル計画が出たこともありましたが、頓挫してしばらく動きがないエリアでした。
なおこの写真のみ4年前の撮影です。まだコロナの影が全くなく都庁の展望台に普通に入れた時期ですね。
上の写真の中央付近にできるのが65階・235mのツインタワーマンションです。全3200戸、過去最大の巨大タワマンとなります。
遠景で見た様子です。さすがに65階2棟は圧倒的なボリュームです。右上の古参オフィスビルに匹敵します。
これを見ると北西側にも超高層地帯が広がって続けているのが分かるかと思います。このあたりは特に住友不動産が開発を進めている印象です。
先ほどの小田急はこれより右側になります。JRのミライナタワーも完成するなどビル街は東方面にも伸びていきます。北側は大きなビルは少なめです。
しかしそんな北側にも開発の波は及んでおり、初めて200mを超えるビルが完成しようとしています。
事業者は東急で、歌舞伎町エリアのミラノ座跡地に建設しています。48階・225mはこれまで東宝のビルくらいしか高いビルがなかった新宿北エリアで圧倒的な高さとなります。
低層部もシネシティ広場とリンクした計画で、既存の雰囲気が大きく変わるかもしれません。高層部はホテルとなります。
敷地は4600平米しかありません。この狭さでここまでの高さの計画はここと栄広場くらいでしょう。映画館が入り高層部がホテルという点も共通項が見いだせます。
ここからは新宿を模型で見てみましょう。
こちらです!京王プラザホテル50周年企画の目玉として展示されているトシさんの新宿都市模型です。今回新宿に行ったのは再開発の取材もそうですが、半分くらい、いや半分以上はこれが見たかったからです。
春にも展示されていましたがコロナで行けなかったのでついに念願が果たせました。現在は撤去されていますが、またいつかどこかでお目にかかりたいですね。
そしてこのクオリティには脱帽です。2200分の1なのでものすごく細かいです。それでいて再現度は高く、もうずっと見ていられます。
一緒に行った友人もこれには驚いていました。建築にそれほど興味がない人でもこれは楽しめるでしょう。
現在トシさんは丸の内模型を作製されているようで、こちらも期待が高まります。トーチタワーも入っているようです。
他にも新宿の発展の歴史が写真で展示されていたりと大満足でした。
新宿は半世紀前に京王プラザができ、次々と超高層ビルが誕生していきました。一日駅利用客数は370万人を超え、最大の副都心にまで成長しました。東京から新宿だけを切り取っても巨大都市というには十分で、その勢いは今も衰えず、西へ東へ北へ広がり続けています。
次回はまた名古屋に戻ります。
コメント
この丸の内は東京(江戸城)丸の内ですか?
どんなに栄えても都市という概念にはならない。
11月13日にNHKが放送した「すこぶるアガるビル」という番組で、京王プラザホテルや新宿三井ビルが紹介されていましたね。
緑あふれる立体的な街並みと、足元からスッと立ち上がるビルがとても美しい。新たな再開発も楽しみですが、古参の超高層ビルもあの時代を代表する建物として今のままであり続けてほしいですね。