名駅南の四季劇場 解体せず別劇団が再活用へ

名駅南で劇団四季が利用していた名古屋四季劇場が、他の劇団が取得して再活用されることがわかりました。四季劇場は熱田に移転したため、その後再開発の有力候補とみなされていましたが、当面再開発はなくなった形です。

取得したのはサンライズプロモーションという企業です。劇場やイベント運営を行っています。既に劇場設備は一部撤去されているため、新たに据え付けて2027年7月の開業を目指します。

現地の様子です。役目を終えた名古屋四季劇場は閉鎖されてひっそりとしています。名古屋四季劇場の文字がうっすらと確認できます。オープンは2026年だったので10年間使ったことになります。建物のつくり的が若干簡素で長期利用は想定していなさそうですが、向こう10年くらいなら全然使えそうです。

劇団四季は声明を発表しており、その中でこれまでの経緯を説明。それによると「まだ建物を使いたかったため、数年前から地権者に土地活用の延期を申し出ていたが、再開発を予定している地権者と合意に至らず熱田に新劇場を建設した」とのことです。劇団四季としては公演の休止は避けたかったため苦渋の決断といえます。

しかし新劇場の建設開始後、地権者から「再開発計画の見直しにより現建物を活用したい」と打診があったそうです。劇団四季としてはせっかく移転したのに残念だったと思います。名鉄再開発におけるヤマダ電機と同じような感じです。

なお地権者はNTT都市開発です。同社はアーバンネット名古屋ビル周辺の再開発を推進しており、名古屋への貢献度は比較的高い印象です。きっとここでも地域の活力向上に資する再開発を計画していたと思いますが、昨今のこの情勢では仕方ないですね。

新劇場の完成予想図です。今までとほぼ変わりません。名古屋新劇場というのは仮称で、この事業の趣旨に賛同する企業を対象に、今後ネーミングライツパートナーを募集する予定で、正式名称は決定次第発表するとのことです。

サンライズプロモーションは今後、特定のジャンルに偏らない多彩な公演を受け入れるため、約5億円を投じて改修を行い、公演ごとに異なる機材の持ち込みに対応できる基幹設備とインフラを整備します。

運営会社の代表は「いわゆる「名古屋飛ばし」を是正し、舞台公演における東京・名古屋・大阪の三大都市展開を定着させていきたい」とコメントしています。国内最高峰のIGアリーナができ、今後ららぽーとのアリーナも完成、それぞれ規模は違いますが、名古屋飛ばしは過去のものになっていくでしょう。

劇団四季は気の毒ですが、劇場の選択肢が増えるのはいい事であり、今回の一件はかなり肯定的にとらえています。解体されて駐車場で長らく放置されたりする可能性もありました。それが演劇や舞台の公演で文化を支える拠点として存続するのは、名古屋にとって大きなプラスだと思います。

小規模ですが周辺の再開発も紹介しておきます。広小路のかに本家の南で建設中なのは東京建物のT-PLUS名駅というオフィスビルです。12階建て、延床は6500平米で、小粒ですが東京建物としてはプライムセントラル以来16年ぶりの開発です。

最上階まで到達しているとみられます。完成は2027年2月の予定。奇しくも名古屋新劇場(仮称)と開業時期が同じです。もう少しすればシートも外れてくるでしょう。

設計、施工は奥村組です。中堅ゼネコンながら給与水準は業界トップクラスと言われています。最近は「奥村くみ」というキャッチ―なCM、広告戦略にも力を入れている印象です。

名駅通の南で建設予定なのがH1Oオフィス計画。写真で位置関係はわかると思います。以前笹島ビルという古いビルがありましたが野村不動産が取得して解体。オフィスビルが建設されることになりました。

新たにできるのは「H1O名古屋」という建物です。野村不動産による小規模オフィスシリーズで、東京に多数展開しており、名古屋には栄に続く2件目となります。12階建て、延床3700平米程度、こちらも小粒ですが貴重な新築オフィスです。

解体は東急建設が担っています。文字通り東急系です。ネットやタワークレーンが緑なのが印象的です。新築の施工はまだ業者未定となっていますが、このまま東急建設が引き継ぐのでしょうか。11月着工予定です。

名駅南ではいろいろな動きがあります。新しい劇場の完成と今後のオフィスビルの進捗に期待したいと思います。

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