12月18日、大丸松坂屋やパルコなどを運営するJフロントリテイリングは、松坂屋名古屋店南館の6階までを大規模リニューアルし、2027年春に開業すると発表しました。
同社は.名古屋エリアを重点地区と位置付けており、こだわりや体験を重視する「高質・高揚消費層」からのさらなる支持獲得を目指すとともに、店舗環境そのものを時代の変化に合わせてアップデートする計画です。

松坂屋名古屋店は美術館など文化発信拠点としての機能を持ちます。一方すぐ南にはファッションやエンタメが売りのパルコが位置しています。今回のリニューアルは松坂屋のアイデンティティはそのままに、パルコが得意とする感度の高いストア、ゾーンを導入することで、南館が両店を結ぶ橋渡し的な存在となり、多様な世代が交わる施設へと進化させることが目的です。
かつては松坂屋にも建て替え構想がありましたがあれからもう4年半経つのですね。南館は築年数が浅いためリニューアルは想定通りですが、本館と北館も現状建て替えの計画は消えているようです。
まあコロナ禍に入って物価上昇が続く中、計画を発表してもどこまでうまくいっていたかは未知数です。そんなことになるくらいなら当面リニューアルを中心に進めていくという賢明な判断をしたのかもしれません。

そんな中気になるのがヨドバシカメラです。リニューアル対象となる6階までで一番の面積を占めているのが同店。とりあえず松坂屋からの撤退は決まったようです。
ここで思い出すのが今年5月のニュースです。サンシャインの土地と建物を取得したという情報が流れました。以下は当時の記事です。
今サンシャインは核店舗のパチンコ屋が撤退して歯抜けになっています。やはりここに移転するという考えなのでしょうか。ヨドバシはテナントとして入ることは少なく、自社ビルを駅前一等地にもつというレールサイド戦略をとっています。今回もより立地の良い栄のど真ん中に自社ビルとして店舗を構えるという点で筋は通っています。むしろドンキと相乗効果がありそうで、かつ栄広場もまもなくオープンする状況のこの地に目を付けたのは、先見の明があったと言えるかもしれません。
築年数を考えれば建て替えはないでしょう。むしろ2026年2月からリニューアルに入る松坂屋のスケジュールを考えればそんな時間はないと思います。ただ、面積は今の松坂屋が7200平米くらいなのでサンシャインでは少し手狭で、同ビル内の他の店舗をどかす必要も出てくるかと思います。
栄でもいろいろな動きが続いているようです。松坂屋とヨドバシカメラの今後の情報に注目したいと思います。