SRT デザインと走行ルート決定も残る不安

名古屋市はSRTのトータルデザインと走行ルートについて発表しました。それによるデザインはゴールド基調の未来的な連接バス、走行ルートは広小路は中心です。順に見ていきましょう。

SRTは新たな都心部の交通として導入される乗り物で、回遊性の向上や賑わいの拡大を図るため、まちづくりと一体となった新たな路面公共交通システムです。

デザインは名古屋都心の景観と調和しつつ先導感を表す輝き色として、アーバンゴールドを採用。また「SRT」の文字を一筆書きで表すことで、「みち」の繋がりを表現するサインを車体やバス停に表示。背景には名古屋都心の豊かな街路樹からさす陽光を抽象化した木漏れ日パターンを表現します。

引用名古屋市 SRTトータルデザイン及び東西ルートの走行ルートと停車箇所図(PDFファイル)

なかなかかっこいいですね。バス感が少なく、未来的です。この車両が名古屋の都心を走る日が楽しみです。

こういうのって牽引の2種免許がいるのでしょうか。持っている人が少ない激レア免許だと思います。

走行ルートについても明らかになりました。名古屋駅と栄を以下のような感じで往復します。柳橋や納屋橋、本町付近といった地下鉄の駅がないところをターゲットにしているようです。

将来的には名城公園や大須エリアへの運行も視野に入れています。今後新たなルートが設定され、SRT網が増えていくと思います。

しかし個人的には成功するとは思えません。もちろん問題点ゼロで完璧な計画などないとは思いますが、SRTは問題がありすぎます。

まず1時間に1本程度の本数は少なすぎます。偶然見かけた人だけが乗り、その他の人は乗ろうと思わないでしょう。SRTに乗るためにあと50分待つなどありえないと思います。

専用レーンがないのも懸念です。整備するのが難しいのはわかりますが、基幹バスに比べて格落ちに思えてしまいます。渋滞に巻き込まれる可能性が高く、せめて定時性を考えるなら道幅の広い錦通の方がいいと思うのですが。

乗り場の懸念もあります。これはSRTだけの問題ではありませんが、名駅では駅前再整備、栄では久屋大通公園南地区リニューアルが進んでいますが、整合性がとれていません。

またC-758との競合など、今後解決を図っていくべき問題も山積しています。当初はBRTを超えたシステムとしてSRTという名前を付け、かなり意欲的な内容だったはずなのに、と思ってしまいます。まあ来年の運行開始が社会実験だと思えばいいのかもしれません。

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コメント

  1. チリトタビユキ より:

    広小路だと専用レーン敷けないし
    桜通りから久屋大通駅を経由して
    久屋大通で栄に専用レーン敷いて向かうルートに
    して欲しかったな。

  2. ななし より:

    SRTと名古屋市は呼称していますが、ただの連接バスと何が違うのか分かりませんね・・・。
    車両のデザインは特注みたいですが、通常の連接バスと機能面が何ら変わらないなら、他都市で導入している既存の車種を導入すれば良いのに、と思います。
    ハッキリ言って税金の無駄です。
    あと、この地方の公共交通機関はリニモやガイドウェイバスといった独特のシステムを導入しがちですが、将来的な車両置き換えとか考慮してるんですかね・・・?
    物珍しさに飛び付いて後先考えないのが、この地方の公共交通機関運営者の悪い癖です。

  3. おわりしゃちやろう より:

    ‪名古屋駅の国際センター前、名古屋銀行ビルとその角地開発始まりましたよ‬

  4. より:

    自動運転がんばってほしいです
    自動運転さえ出来ればLRTより良いと思うので
    カメラ取り付けまくってAIでがんばってほしいです
    デザインはSFチックでかっこよくて完璧です
    あとはバス停のデザインもがんばって時刻表も液晶モニターにしてほしいです

  5. 鷲津砦 より:

    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD2326Y0T20C25A1000000/
    街の新たな魅力を紹介するため、車窓から見える景色に合わせて透明ディスプレーで情報を提供する。トヨタ紡織の「MOOX-RIDE(ムークスライド)」を全国の路線バスで初めて導入する。

    立体音響などARやVRの技術を使い、街の魅力を車内で提供することで単なる移動手段にとどまらないよう工夫する。

    SRTの運行ルートには市がクルーズ船運航などのイベントを実施する堀川や歴史のある貨幣資料館を改装した「貨幣・浮世絵ミュージアム」などが並ぶ。有名な観光地以外の魅力も知ってもらうことが狙いだ。

    国内外の人が利用しやすいように乗車や支払い方法にも工夫をこらす。インバウンドが利用しやすいように、クレジットカードでタッチ決済ができるようにする。支払いは乗車時に済ませ、降車時は近いドアからどこでも降りられるようにするなど乗り降りが分かりやすい仕組みづくりを検討する。

    停留所もこれまでの路線バスとは異なる仕組みを導入する。デジタルサイネージ(電子掲示板)を設置しバスがどの位置を走っているのかを確認できるようにする。名古屋鉄道が運営するMaaS(次世代移動サービス)アプリ「CentX(セントエックス)」とも連携する。

    SRTの運行は通勤・通学の時間を避けた午前9時〜午後5時で1日12便ほどを想定する。運賃は市バスの料金と同様の210円程度とするよう検討する。