名鉄百貨店一宮店が閉店 23年の歴史に幕

名鉄百貨店一宮店が1月末に閉店しました。一宮駅に隣接する好立地の店舗でしたが、コロナ禍により採算性が悪化。経営回復は難しいとされ閉店を余儀なくさせられました。

一宮店は2000年に現在の場所に開業。およそ四半世紀の歴史に幕を下ろしたことになります。

一宮店の建物です。まだ築25年以下で比較的新しいです。そのため解体はせず、リニューアルが進められる予定となっています。

建物は7階建てで、閉店前は百貨店らしく低層階は婦人服中心、中層階に紳士服や雑貨、上の方がイベント広場やレストラン街という構成でした。

1月下旬に名鉄から出たプレスリリースによると、改修後は4階までが商業で、5階6階は事務所、7階は飲食と事務所が同居する形になるようです。意外と商業の割合が多いので、百貨店閉店と言ってもあまり悲観的にならず、新しい施設に期待したいと思います。

コンセプトとしては「つむぎ彩る毎日を~一宮十色〜」です。十人十色にかけて個性的で便利な日常を彩り豊かに紡ぐ施設を目指します。

店内は売り尽くしセールをやっていました。23年間の感謝を込めて。店内は閉店を惜しむ人でにぎわっていました。

百貨店の閉店が相次ぎます。昨年には高島屋岐阜店の閉店が発表。さらに今回、商業施設を含んだ形態にリニューアルするものの名鉄一宮店が閉店。全国的に百貨店という業態はもはや大都市の中心部でしか成り立たなくなりつつあります。今後も地方百貨店の衰退閉鎖傾向は変わらないでしょう。

そんな中一宮店は閉店しても商業機能が戻ってくるのは朗報だと思います。一宮は人口規模も大きく、今後の中心市街地の再開発も期待できます。

こちらはたくさんの人からのメッセージカードです。閉店が名残惜しいと書かれたカードやありがとうといった感謝の言葉がつづられていました。多くの人に愛されていたことがわかりますね。

なお、これで名鉄百貨店は本店だけになります。そして私はその本店も近いうちになくなり、名鉄百貨店そのものが完全に消滅すると予想しています。これは名駅再開発によるもので、おそらく名鉄は百貨店業態を維持したいとはあまり思っていないので、再開発の際に店を閉めて、百貨店の屋号はそこで終了になるのではないでしょうか。もちろん名駅は一等地なので商業機能はあると思いますが、百貨店という業態にならない可能性が高いと考えられます。

時代の流れなので閉店はさみしいですが、新たな施設が日常をつむぐ素敵な建物になるといいですね。

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