賑わい戻りつつあるセントレア 完全復活なるか

久々に中部国際空港セントレアの様子をレポートしようと思います。ツイッターなどではときどきお伝えしていましたが、私は先日オーストラリアに行っていました。とてもよかったので後日紹介します。

今日は空港の様子についてです。5月から新型コロナが5類に移行し、行動制限が大幅に緩和され、旅行業界が徐々に回復してきています。中部国際空港セントレアも再浮上中です。

国際線の様子です。人がそこそこ戻ってきました。とはいえ、コロナ前に比べると低水準です。

長距離は残念ながら全滅状態です。デルタ、ルフトハンザ、フィンエアー、エティハドなどの姿はありません。近距離の東南アジアは回復が見られるものの微妙です。

韓国はジンエアー就航や大韓の釜山復活が明るいニュース。中国も3大キャリアが徐々に便数を増やし、最近団体旅行が解禁されたのでさらに伸びそうです。台湾も底堅い需要で増えていくでしょう。

香港も同様です。実はオーストラリアに行くときキャセイパシフィックで香港乗り継ぎをしたのですが、中部ー香港線の搭乗率は体感95%くらいだったと思います。

ベトナム、タイ、シンガポール、このあたりはコロナ前の水準とはいかなくともだいぶ回復が見られます。今後も便数増、機材の大型化が見込める路線です。

しかし総合的にみるとやはりまだまだ厳しい水準だと思います。今年度の利用客数は800万人台と予想され、リーマンショックで一番ひどかった時よりも少ないラインです。

では他の空港はどうなのか。私は、中部は他の基幹空港(関西、福岡、新千歳など)に比べ、国際線の回復が遅れていると感じます。これは数字を見ても明らかです。

これは人気がないからでしょうか。私は気になる記事を見つけました。日経新聞に、人手不足でスタッフを増やせず、増便したくてもできない、という内容が出ていたのです。コロナ禍を機に人が航空業界から離れ、旅客数の回復よりスタッフの回復が遅れているという内容です。

もしそうならかなりの機会損失です。人手不足で増便したいのに対応するスタッフがおらず、結果的に増便できないとなれば、せっかくこの地方を訪れようと思っている外国人観光客を逃してしまい、他の地域や空港に流出してしまいます。そのような事態は避けなくてはなりません。適正な条件で雇用を維持し、航空需要を取りこぼさない人員の確保が必要です。

実際、昇竜道はインバウンドに人気ですし、ジブリパークなどコロナ前にはなかった新しいコンテンツも出てきました。人気がないのではなく、人手不足が原因で需要を取りこぼしている可能性があります。これをいち早く解消できるソフト面の整備が必要です。

一方ハード面の整備は順調です。先日の交通政策審議会の航空分科会事業評価小委員会では第2滑走路の必要性が認められ、事業化される可能性がかなり高まりました。このまま新滑走路の整備につながればと思います。

コロナ明けで比較的乗客の少ない今のうちに整備を開始しておき、インバウンド増に備えるというのは理にかなった戦略です。メンテナンスの観点からも第2滑走路は必要です。

世界的にみればもうコロナは終息し、航空需要は右肩上がりになるのは確実です。その中でセントレアは人員確保と乗客誘致、滑走路整備といったソフトハードの両面から対策を行い、復活していく必要があります。

まずは1000万人回復、そして次のステージへ。私も積極的に中部国際空港を使い、応援していきたいと思います。

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コメント

  1. 名無し より:

    名古屋のとある観光施設で働いてますが、現在インバウンド顧客の勢いを非常に強く感じます。特に台湾香港は多いです。他空港利用の客でしょうかね。あくまで肌感覚ですが、正直な話中部地区には伸び代しか感じません。まだまだ伸びると思います。
    一方で航空便や人気観光地を結ぶ様なアクセスの供給が全然ですね。ほんと、もったいない。