激変広島駅周辺 要塞駅ビルと建設ラッシュ

今日から広島編です。以前のレポートは実に4年近く前になります。現在関西で生活しているので、名古屋からに比べて行きやすいです。ということで変わる広島の様子をお伝えします。

前編となる今回は広島駅周辺にフォーカスしていきます。駅周辺は駅ビルの建て替えが行われるなど劇的に変化しています。まさに100年に一度と言ってもいいかもしれません。

駅を降りると仮設通路がつながります。まさに今工事中という証左です。

広島駅の建て替えは数年前に明らかになりました。以前の駅ビルは老朽化が進み、失礼ながら主要都市の中では断トツのボロさでした。それが今生まれ変わろうとしています。

新しい駅ビルは商業、ホテル、映画館などが入る20階建て延べ10万超の巨大ビル。真ん中には路面電車が入りこみ、開放的で未来的な乗り場が設けられる予定です。

JR西日本が大阪駅西、三宮と並ぶ三大プロジェクトに位置付ける広島駅とあって、かなり気合が入っています。まさに広島ステーションシティと呼べる内容です。

地上に出ると巨大な鉄骨の姿が飛び込んできます。旧ビルに比べて建築面積もだいぶ増えるので迫力があります。右に見えている路面電車はルートが変わり、地上乗り場は廃止されます。

少し離れて見てみます。ゴツゴツとした鉄骨が複雑に伸びてくる姿はまさに要塞。都市開発ファンでなくとも、すごいのができる!と思わせるボリューム感です。

南西から見た様子です。路面電車はちょうどこの道路沿いに高架で建設され、そのまま駅ビルに垂直に突っ込む形になります。乗り換えが楽になるとともに、都心方面への時間短縮も図られます。

次は周辺再開発を見てみましょう。

こちらは駅ビルの東で解体が進むフタバ図書です。この跡地にできるのはアパホテル。旺盛な宿泊需要からなんと34階建てのタワー型が建設されることになりました。

スリムなタワーで100mを超えてきそうですね。これで広島駅周辺にはアパ、グランヴィア、駅ビルのホテル(ヴィスキオ?)、そしてシェラトンがひしめくことになります。

惜しかったのは駅ビルとの一体建て替えが叶わなかったこと。隣接していて建て替え時期も近かったのですが、いろいろ難しかったのでしょうか。

一方駅ビルの西側に建つのは一足先に完成した郵便局の建て替え。広島JPビルディングと名付けられました。19階建100m弱、延床4万の広島有数の大型オフィスビルです。

施工は鹿島。縦のラインが印象的です。角がアールになっている点以外はS2計画と規模もほぼ同じですね。

東京や名古屋、大阪のような200m級ではないため、商業施設もKITTEにはなりませんでしたが、洗練されたガラス張りのデザインが特徴的です。

1階の様子です。郵便局とローソン。JPタワー名古屋もこうです。定番の組み合わせですね。

JPビルにはデッキがあり、不自然に途切れている箇所がありました。おそらくここが新駅ビルとつながるのだと思います。

写真はありませんが、駅北と呼ばれるエリアでは住友不動産が34階建てのタワマンを計画中です。もともとはイケアが進出予定だったのが頓挫して事業者が変わったようです。

最後にもう一度駅ビルの写真を。それにしても駅周辺は一期に高層ビルが増えますね。広島は高層化と言う点でも他の地方主要都市に対して後れを取っていた印象ですが、ここ数年で一気に巻き返しています。

Bブロック(シティタワー)、Cブロック(グランクロスタワー)が終わり、郵便局建て替えが終了後、最後に駅ビルが大トリとなる予定でしたが、アパホテルや住友タワマンなどさらなる再開発が誘発され、広島駅周辺の建設ラッシュは途切れることなく続いていきそうです。

広島の激変は駅周辺だけではありません。次回はビルだけでなくさまざまな大型開発が進む中心部をご紹介します。

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