今回からは予告していた札幌編を2回にわたってお届けします。前半が観光名所などを軽く紹介する旅行編、後半が札幌再開発編となります。
なおyoutubeで初めてとなる動画を公開しましたのでよろしければご覧ください。遅くなってしまってすみません。再開発ニュース欄にもしばらくリンクを張っておきます。新中日ビル動画
写真は2か月以上前のもので少し古いですがご了承ください。なお紹介順=撮影順ではありません。
札幌へは中部国際空港から飛行機です。エアアジアが存在した時は同社を利用するつもりでいましたが残念ながらコロナで撤退。ピーチを利用しました。
搭乗率は5割くらいでした。思ったよりはよかったですが、LCCの採算ラインは8割と言われており、依然厳しい状況なのがうかがえます。
空港の様子は中部、新千歳共に国内線は多少人が戻ってきていました(それでもコロナ前にはほど遠い水準)が、国際線は誰もいない異様な雰囲気でした。
前置きが長くなりましたが新千歳空港に到着です。鉄道が乗り入れており札幌までは快速エアポートで1時間弱となります。
札幌は人口は200万人に迫りますが、都市圏はそれほど大きくありません。そのため電車に乗っていてものどかな田舎の風景が長く続き、札幌に近づくと急に都会に入ったような感覚になります。
札幌駅です。北の大都会にふさわしい巨大駅ビル、JRタワーです。ビルについての詳細は次回お伝えします。
札幌の都心は東西にJRが走りその南側が主に発展しています。名古屋の街を90度右に回転させると雰囲気が近くなります。ここから伏見や栄方面に相当する南側に歩いていきます。
駅からほど近いところにあるのが旧北海道庁、通称赤レンガです。この堂々たる外観と周囲の庭園、それに高層ビルとその間の北3条広場はよく調和しており、風格を感じられました。
もう一つ札幌で有名なのは時計台です。1878年竣工の歴史的建造物です。札幌農学校の演武場として建設されました。
ご覧のように都心の真ん中にあり、高層ビルに囲まれています。左奥のガラス張りのビルはさっぽろ創生スクエア。最近竣工したビルで、さらに囲まれ感が増しました。
このためときどき札幌時計台はがっかり名所と言われます。ロンドンにあるような勇壮な時計台や、北海道らしい緑の大地の上に建つ時計塔を想像してしまうのが原因でしょうね。イメージとのギャップが大きい観光地のひとつかと思います。
大通公園に到着です。名古屋では名駅から久屋大通まで歩くのは少し大変ですが、札幌駅と大通公園は余裕の徒歩圏です。この大通公園周辺(特に南側)は三越や丸井今井、パルコなどが建ち並ぶ札幌最大の繁華街となっています。
都心を貫く広大な公園の先にテレビ塔。この景色に親近感を感じずにはいられませんね。
さっぽろテレビ塔です。高さは名古屋テレビ塔よりひとまわり低い147.2mです。設計は塔博士の内藤多仲、全国の有名タワーを手掛けています。私は名古屋テレビ塔が一番好きですが、札幌もなかなかカッコイイですね。
実はこの日飛行機が遅れ、時間の関係で展望台は泣く泣くカットしました。次回はリベンジしたいです。
もう少し南に歩くと歓楽街のすすきのです。アジア最北の歓楽街と呼ばれ、商業、飲食、宿泊、風俗などあらゆる店が集結しています。
札幌駅から歩いてきましたが、まだ名駅~栄より短い距離です。それだけ札幌の街はコンパクトにまとまっています。
さらに南へ行って中島公園、ここでようやく栄かそれを少し過ぎたあたりとなります。名古屋ならここはまだ都心ですが、札幌では水辺のある広大な公園が広がっています。豊かな自然が近いのも札幌の特徴です。(同時に名古屋の都心の大きさも再認識します)
ここで路面電車に乗車。あまりイメージはないかもしれませんが、札幌には市電が走っています。市南西部を環状運転しているので、大回りで都心部に戻りましょう。
札幌の市電は広島のような基幹交通としてではなく、地下鉄のないエリアを補完するようなイメージです。路線もこの1系統のみです。
大通周辺まで戻りました。実は札幌駅とは広い地下道でつながっています。距離が近いこともありますが、冬になると地表に大量の雪が降るという北国特有の事情により、地下道がつくられています。
再び札幌駅周辺です。今度は駅の北側を見ていきます。こちら側は駅の至近距離にはタワマンなどがあるものの、少し離れると建物の高さはだいぶ低くなります。
特に北西側には北海道大学のキャンパスがあり、高い建物がありません。札幌駅から徒歩10分足らずで大学のゆったりした雰囲気に溶け込むことができます。
地下鉄とバスを駆使してモエレ沼公園まで来ました。なお地下鉄は他都市とは異なりゴムタイヤ式で、ちょっと新鮮でした。音は結構やかましいですね・・・
モエレ沼公園はイサムノグチが設計した市北部の大型緑地です。広大な敷地には幾何学模様のアートやオブジェが置かれていて、全体を一つの彫刻作品とすることをコンセプトとして設計されています。
ガラスのピラミッドです。建造物と自然が綺麗に調和しています。非常に美しい場所でした。
札幌の都心からは30分ほどで来られます。大都市近郊でこれだけの解放感と(整備されたものとはいえ)美しい自然を感じられる公園があるのは札幌だけだと思います。
小樽へ行ってみましょう。
電車で30分強で到着です。新幹線ができれば10分とかになるんですかね。
駅からは道路がまっすぐ伸びておりその先には日本海が見えます。これは駅の東側に相当します。海に向かって進みます。
小樽は古くから港湾都市として発展してきており、海沿いに建ち並ぶ巨大倉庫や船着き場の姿からその歴史を感じ取ることができます。今は他の輸送形態の発達、苫小牧港の発展、札幌への道内一極集中などに伴い、かつてのような地位はありませんが、ノスタルジックな姿で観光都市としてのポジションを確立しています。
道路を横切る線路があります。旧手宮線です。説明にあるように手宮線は北海道で最初に引かれた鉄道です。開業は1880年。最盛期は石炭や海産物の輸送で大きな役目を果たしましたが、その後衰退し1985年に廃線となりました。
これも、北海道開拓の黎明期から小樽が重要な輸送拠点だったことを示す遺構です。
有名な小樽運河です。これは小樽港の取り扱い荷量増大に伴い、艀が直接倉庫の近くまで行けるようにつくられた水路です。戦後、港に埠頭が整備されるとこの運河は役目を終え、周辺の重厚な倉庫群などとともに街に残ることになりました。
今ではガス灯が設置され、運河沿いの倉庫群はレストランなどに再利用されています。夕暮れ時にはガス灯が点灯、倉庫群もライトアップされ、ノスタルジックな雰囲気を演出しています。
近代建築がゴロゴロあります。これもまた、かつて小樽が港湾都市として栄えたことをうかがわせるものです。
これらの近代建築は銀行が多いです。今は札幌に移転してしまった大銀行の支店がここ小樽で軒を連ねていました。その風格ある姿は「北のウォール街」の異名を取ります。
近くには南小樽駅方面に向かってオルゴール館や土産物の店舗が並ぶ通りもあります。観光客の姿も結構ありました。
以上です。札幌、小樽だけで大満足なのですが、広大な北海道から見ればこれはほんのわずかでしかありません。いずれ道北や道東の旅行記もお伝えできたらと思います。
ゆっくりまわれた札幌市内も名古屋と似ていてとてもよかったです。切磋琢磨してお互い発展していけるといいなと思いました。その札幌の再開発は次回お伝えします。