3月下旬、久屋大通の南エリア再整備計画について、有識者懇談会が開催されました。4月上旬には市のホームページに資料が掲載されました。また久屋大通庭園フラリエとの連携、水処理センターの利用も提案されています。今回はその久屋大通公園南エリアの将来像について見ていきます。
前回のまとめはこちら。ほぼ1年ぶりです。
全体コンセプトとしては「名古屋を発信するシンボル公園」というもの。戦災復興による貴重な遺産を引き継ぎ、そこに現在少し足りていない、憩いや賑わいといった機能を導入し、歩きたくなるシンボル公園を目指します。
南エリアは南北およそ700m程あるため、北エリアと同様4つの区画に分かれる予定です。順番に見ていきましょう。
引用名古屋市 久屋大通再生有識者懇談会(令和2年度)(以下の資料も同様)
まず最も北側の周囲を大通で囲まれた区画は「まちのラウンジゾーン」に。シンボリックな水景を中央に整備する予定です。今は噴水がありますがこれがまた別の水景施設に取って替わられるということでしょうか。
ここはどういう感じにするか難しいですね。ラウンジというくらいですからゆったり寛げるのがいいと思います。かつ都会の真ん中に相応しい風格が必要です。
その南は「異日常空間へのエントランスゾーン」です。現状の問題点として、地上の賑わいが少なすぎることが挙げられます。すぐ近くの地下街は利用客が多いものの、地上(特に久屋大通公園南方面)への動線が分かりづらいのがその原因です。ですから地下街から地上へ人を誘導することが必要となります。そのためサンクンガーデン構造を利用して地上と地下を結ぶ計画が検討されています。ただしただ結ぶだけでは旧北エリアのもちの木広場のように賑わいは生まれませんから、栄を訪れた人のメインゲートとなるような象徴的な空間としたり、動線を工夫しなければなりません。
その南は「静と動のハイブリッドゾーン」です。現状はイベント時には盛り上がりますがそれ以外のときはかなり閑散としています。
イベント時以外でも賑わう空間をつくるというのは難しいです。憩いの場とイベント利用をどう両立させるのか、これは課題だと思います。また周辺街区との高低差もウォーカブルな空間をつくるためには克服したいところです。
最後は「創造と発信ゾーン」です。こちらはアリーナが建設される予定です。高低差を利用するため、ボリュームがそれほど違和感なく公園に溶け込むことでしょう。
そして今回は久屋大通庭園フラリエとの連携も示されています。ここまで行けば大須はもう目と鼻の先。フラリエを利用して賑わい波及を目指さない手はないでしょう。
しかし現実は若宮大通によって隔てられています。さらに上空に高速があることによって心理的距離が大きく感じられ、賑わいが南へあまり連続していきません。
これを解消するにはやはりデッキが必要だと思います。ただの歩道橋ではなくて、自然と渡りたくなるような雰囲気、動線、デザインが必要です。久屋大通公園とフラリエだけでなく、周辺の街区にも行けるようなイメージです。デッキというより人工地盤に近いかも知れません。
また東側にある堀留水処理センターも栄と大須の連携拠点とする見込みです。同センターは水道局が管理していた施設ですが、敷地の上部空間を有効活用するに当たり、同地のポテンシャルをより高めるため、水処理施設を維持するよりも施設を無くす方が得策と判断。7800平米の土地が利用できます。
市は久屋大通公園南エリアの再整備案を21年度末にまとめるとしています。せっかく堀留水処理センターの跡地利用の話も出てきています、こういうのは足並みを揃えて整備した方がいいですから、大局的に連携を取って、都心の価値を高められて人々が歩きたくなるものができるといいですね。
コメント
フラリエと大須は心理的に遠い気がするなあ
前津通で分断されているからね。
よって、堀留跡地、フラリエ、矢場町交差点、久屋南エリアを行き来可能な人工地盤のようなものが必要じゃないかと
あとは、思い切って久屋広場からデッキを伸ばすのも面白いかも。
久屋広場の南端から南に向かって一気に低くなるから、その高低差を上手く活用すれば上下移動のないフラットな移動が実現する
同じことを思いました
もちろんフラリエまで人を呼べれば、対面にある大須までの回遊効果がまるで出ないとは思いませんが、栄とフラリエを繋ぐだけですとまだ前津通が太いんですよね
実距離以上に、通り西面大須側の中層ビル壁の景観や歩道の細さも、心理的にあまりウェルカムな感じではありませんし
大須を代表するエリアへは、ある程度南にも歩かなければならない
比較的実現の容易そうな対策としては、通りにお洒落で開放的なデザインの歩道橋なんか設けて欲しいかな
一定距離をおいて数カ所に。
今回の開発対象エリアだけでなく今後の若宮大通公園再開発によって、大津通辺りも含めた大須北面全体に於いて栄方面との回遊性を高め、公園を両面テープのようにして栄・大須を接着してしまうことも必要かなぁと
栄と大須の連携は難しいかなあ
大津通~本町通間でなにか考えないと…
久屋大通はフラリエで完結させるか、
新堀川の活用や鶴舞公園方面への流れを考えてもいいかなあ。
若宮大通りで分断されてると考えず若宮大通りから大須とイメージさせるようにできればどうでしょう 。
例えば大津通りを跨ぐあのアーチ状の歩道橋を中華街の門のような役割で「大須」と掲げメインゲートの役割をしてもらうとか。傾斜の強い太鼓橋みたいなものにしてしまえばシンボリックで逆に渡りたくなり人が集まりそう。そしてからくり時計周りにもいくつか大須らしい店舗を建てて。
どうせ一度で若宮を渡るのは大変なので一度真ん中で立ち寄れる魅力的な店舗を作ってしまえば。
招きネコの広場をもう一つ作る感じで。
フラリエエリアから大津通りまではあの坂を下る小川?はそのままに両側をフラリエらしく花畑と洋風な店舗を散りばめるとか。
矢場町交差点の歩道橋(アーチ状のもの)がありますが、ほぼ利用されていません。
以前は名古屋高速の高架下にホームレスとか住んでいて、見て見ぬ振りをしてきた結果、草も伸び放題で一部は立入禁止みたいになっています。
あの歩道橋を中郵便局の歩道橋のようにパルコ側から矢場とん側へ 東西だけでなく南北にも繋げば分断は防げるかと思います。
フラリエと大須の接続には
若宮大通り公園の再整備も不可欠だと思いますけどね。
久屋大通アリーナは最大3千人規模なら整備可能と記事になっていました。
当初想定の5千人規模でないとプロスポーツ会場としてはキャパ的に厳しいか。バスケB1のアリーナ規定は収容5千人以上となっています。
久屋大通は両側の植栽を残すと幅が狭いですが、堀留水処理センター跡地は幅80m程度あるので、こちらのほうがアリーナ整備しやすそうな気もしますが、それでも7800平米だと若干手狭でしょうかね。
愛知体育館大型化により、5千人超クラスのイベント会場がなくなってしまうので栄に中型アリーナできるといいかなと思います。
先に開発されたエリアの奥の広場の間にある細い道路は、封鎖して歩道にしても良かったのではないかとおもいます
横断歩道を使わず道路横断する人がいるためか
現在はガードレールの整備中ですが。
噴水との間の道路も全面歩道に転換してほしいものです。そういう配慮が都心の再開発には足りないと思います
久屋大通公園の噴水「希望の泉」が再生 メ~テレの記念式典に河村市長ら参加https://news.yahoo.co.jp/articles/d49aa758609eb895d82f30876779522c575344d1
これは、「シンボリックな水景施設」は希望の泉か続投する公算大になりましたかね
まあ、テレビ塔と同様、昭和レトロな美観建築を残していくのもありですよね