セントレア沖合埋立で補償合意 第2滑走路へ弾み

2月に入りました。月末は大阪三菱ビル、ヨドバシ仙台、サンプラザ中野建て替えなど全国的にいろいろ話題が出てきました。名古屋でも三郷駅再開発や中日ビル起工式などがあり、こんなご時世ですが明るい話題が出ています。この流れが続くといいですね。

そしてこれも大きなニュース。複数の報道機関が、中部国際空港沖の埋め立て事業について、国交省中部地方整備局が漁業関係者と合意したと報じました。これにより第2滑走路建設に向けて大きく前進しました。

埋立地の予定図です。埋め立てる場所は沖合と南東の2か所です。そもそもこれは名古屋港の浚渫土砂の問題に起因します。現在仮置きしているポートアイランドは処理能力が限界に達しており、浚渫土砂を受け入れる他の場所を早急に探す必要がありますが、空港沖に埋め立てれば第2滑走路にも転用できて一石二鳥というわけです。

ただし埋め立てるということは漁業に影響が出るということです。これに関して地方整備局と漁業者は長きにわたって交渉を続けていましたが、この度合意に至ることができました。三重県の鈴木知事は「埋め立てでイワシの良い漁場が影響を受け、漁業者は断腸の思いで合意を決断した」として、伊勢湾の漁業振興に取り組むとしています。

その他、漁業補償のほかに、名古屋港管理組合が新たな基金への拠出することや、県が水産業振興策への予算措置を行うことでも合意しています。

今後は中部地整局がボーリング調査を行うとともに、埋め立て承認手続きを県に申請します。県の承認までは約6カ月を要する見通しで、計画では西側工事は約15年かかる予定です。

第2滑走路は大村知事や中部財界の多くが望んでいます。今回の合意が埋め立て事業の推進につながり、第2滑走路への大きな弾みとなるのは間違いないでしょう。

中部国際空港セントレアは厳しい状況が続いています。再び旅客数が1000万人を超えるのは相当先でしょう。しかしいつまでもこの状況は続くわけではありません。またいつか普通に旅行できる日が来るはずです。

長期的に見れば日本の人口は減っていきますから、インバウンドなど交流人口の拡大に舵を切っていくのは自然な考え方です。将来を見据え、この事業が動き出したことを喜ばしく思います。

完成はまだまだ先の話ではありますが、まずは一歩動き出したのはよかったです。中部国際空港が再びにぎわう姿を楽しみにしたいと思います。

シェアする

フォローする

コメント

  1. ジュラ より:

    セントレアと併せてそろそろポートアイランドの利用も動いてくれませんかね、、、