瑞穂競技場建て替えとアジア大会選手村の動き

瑞穂公園はラグビー場や野球場や公園などからなる、名古屋南東部にある大きな公園です。中核施設として名古屋グランパスが拠点を置いている陸上競技場もあります。2026年アジア大会までに建て替えが行われる計画です。

そのアジア大会についても、選手村跡地利用計画が徐々に明らかになってきました。選手村は現在の名古屋競馬場に建設される予定です。

今回はアジア大会に向けた陸上競技場建て替え、そして選手村の跡地利用について考えてみます。

まずは瑞穂公園から。こちらが瑞穂競技場です。現在はこの付近に本社を置くガス機器メーカーパロマがネーミングライツを得ており、パロマ瑞穂スタジアムなどと呼ばれています。

今まで何度か改修が行われていますが、建物自体は結構古く、アジア大会に向けて全面的に建て替えが計画されています。

先述のように名古屋グランパスの本拠地が置かれています。ただし2020年をもって建て替えのためここを使うのを一時中断するとしています。

以前も載せましたがこちらが完成後の予想図です。2026年アジア大会開催なので2025年くらいに完成でしょうか。無機質な感じですがまだラフな案だと思うのでデザインは今後改善されると思います。収容人員は3万人の予定です。

おそらく完成すればまたグランパスは戻ってくるでしょう。しかしここは陸上競技場として整備されるのでサッカー専用ではありません。現在国内ではサッカー専用スタジアム建設の動きが加速しており、特にサッカーファンの方などから名古屋においても専用スタジアムの実現を望む声が多くなってきています。

私は特段サッカーファンではないのですが、専用スタジアムと(陸上)兼用スタジアムではやはり観戦のしやすさが違うそうです。確かに、兼用だと陸上トラックがあったり、観客席の傾斜が違ったり、なんとなく想像できます。

となればやはり名古屋にもサッカー専用スタジアムを求める動きがあるのは当然だと思います。問題は場所です。

私は、アジア大会選手村跡地が適当と考えます。ここなら鉄道アクセスも良好、敷地も相当広く余裕をもって建設できると思います。

引用第20回アジア競技大会選手村後利用基本構想(PDFファイル)

と言っておきながら、その可能性はほぼないと思います。こちらは名古屋市が示しているアジア大会跡地の土地利用図です。賑わい、憩い、住まいなどゾーン分けでの開発が想定されています。このうち、賑わいゾーンには体育館やアリーナの建設も検討されているようですが、スタジアムについては言及されていません。真ん中に道路や公園ができるので、建設可能なスペースも減ります。

全体の開発コンセプトは「安心と交流を生み出す次世代拠点」というなんともふわっとしたもの。おそらく商業施設、緑地、住宅などがそれなりに整備されるのでしょう。ただ、それでは差別化できないというか凡庸なまちづくりで終わってしまいます。もっと明確な街のコンセプトを打ち出してもいい気がします。それこそ、サッカー専用スタジアムを核としたスポーツタウン、などです。

おそらく名古屋市はサッカー専用スタジアムにあまり乗り気ではない、というか必要性をあまり感じていないのでしょう。豊田スタジアムがあるという点も見逃せません。わざわざまたスタジアム?という考えも理解はできます。

ちなみに一時白川公園案が出ていたこともありましたが私はどちらかというと反対です。というか面積的に入りきらない気がします。

引用第20回アジア競技大会選手村後利用事業者 募集内容の検討案(PDFファイル)

街区の南東は場外馬券売場となることが決まっています。中央には公園を配置、残った大きく分けて3つの街区の土地利用者の募集が行われます。

募集は今年度中に開始され、要項に基づく跡地利用提案書類を提出した事業者の中から決定されます。

ちなみに敷地は容積率200%、高さ制限は31mとなっています。

おまけです。瑞穂公園の北端では瑞穂体育館が建設中です。これまで周辺には屋外型の施設が中心でしたが、屋内でのアクティビティ需要にもこたえるため整備されました。

写真は少し古いです。今は屋根の建設に入っているかもしれません。来年3月の完成予定です。

ソフト面でもハード面でもアジア大会をやってよかったと思えるような街ができるといいと思います。サッカー専用スタジアムもいつか実現するといいですね。

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コメント

  1. こうき より:

    なぜ広大な土地を3つに分けるの?そんなことする必要ある?

  2. イオン岡田 より:

    イオングループとトヨタが共同でみなとイオンのとこ再開発でやればいい

  3. ジュニア より:

    大阪はガンバの専用スタジアムができて、広島もようやく決まりましたね。
    東京等でも様々な構想(渋谷等)があり、専用スタジアムの流れは加速していくものと思われます。
    Jリーグで使用が見込まれるスタジアムで、陸上競技場を新たに新設するケースというのは今後ほとんどないと思います(瑞穂は改修ですが)。

    名古屋ほどの都市であれば公式戦で使用できる球技専用のスタジアムがあってもおかしくはないと思いますが・・・私も選手村跡地に期待していましたが、ダメそうですね。

  4. より:

    何年か前に名古屋市内に専用スタジアムを、という話が
    でましたが、グランパスのJ2降格から、組織改革の
    流れでただの戯言で終わってしまいましたね。

    個人的には神宮東公園と旧住宅展示場跡地が最高だなと思ってました。
    既存の道路の変更など必要ですが、熱田駅、神宮前駅、神宮西駅と
    3路線のアクセスがあり、周辺も住宅が少ない。
    でも、集合住宅開発の話が出てしまいましたよね。

    最後の希望としては、中央卸売市場跡地です。
    北部市場などへ統廃合、移転が前提で険しい道ですが。

    もう一つは熱田球場です。A.マドリーの旧ホームスタジアム、
    ビセンテ・カルデロンのように、川沿いで、スタンドの下に
    道路を通せば狭いなりになんとか収まりそうだし、見た目も
    個性的になります。

  5. ジュラ より:

    瑞穂はラグビー場をサッカーもできるようにJ1仕様に改修すればいいのでは?
    ラグビーだけではもったいないでしょう。

  6. グラサポ より:

    グランパスの為に広島と同じくらいいい場所にスタジアム作れたらいいな。旧住宅展示場跡地はどこかの会社のビルになるんでしたっけ。惜しい。ノリタケ跡地。結局イオンが出来るならあそこに建って欲しかった。競馬場跡地(選手村)はあおなみ線オンリーだとちょっと遠いかな。残る広い土地は三菱岩塚工場跡地か。中央卸売市場が移転するなら跡地は狙える。先の長い話になりそうですが。

    ジュラさんへ
    ラグビーとサッカーって中々「同居」が難しいんです。同じようなサイズのスタジアムを使うんですが、芝生の問題とかややこしい。仮に同居となれば、確実にラグビーとしての使用機会(回数)が減るのでラグビー界が大きく反発するのです。言わば、瑞穂のトラックを潰してサッカー専用にする、みたいな話が陸上界の反対で通らないのと似たような構図です。スポーツ間の政治の話も絡むのでややこしいのです。

  7. 天白区の人 より:

    日本ガイシホール(南区笠寺)の駐車場の一部をサッカー場に転用、または名古屋市港サッカー場(港区のあおなみ線 野跡駅近く)の活用は案にないんでしょうか?
    港サッカー場については、過去にJリーグでの利用実績もありますが、1993年から1994年のあたりだけなので。

  8. 愛知県在住者 より:

    ベイシティ解体して、跡地でええんちゃいますか?

  9. レゴシティ より:

    瑞穂運動場の良さは名駅からも名城線沿線からも地下鉄一本で行けることですね
    テレビ塔の下にグランパスのスポーツバーも出来たことですし瑞穂スタジアムが久屋大通に直通するという意味も大きいと思います

  10. より:

    とにかく土地が三角形なのがネック
    空いた微妙なスペースに作ったみたいな感じなので
    15000人分の席がギリギリ確保できても
    ゴール裏は席を500人分くらいしか設置できないと思われます

    バックスタンドも5階建てマンションから試合が覗けるくらい低いし
    現状は9000人くらい入れるのでトップリーグやるのがちょうどいいくらい

    あとは騒音問題でごちゃごちゃ揉めそう