新型コロナウイルス 再開発への影響は?

さて5月に入ります。明日からゴールデンウィークですね。今年は5連休、陽気もよくなってきたためどこへ出かけようか迷う頃です。

しかし今年はそうはいきません。連日報道されている新型コロナウイルス問題で、さらなる感染拡大が懸念されています。せっかくの大型連休ですが、自宅で過ごすことが重要です。

今回はそんなコロナウイルス関係についてまとめたいと思います。

ここ最近、4月後半からの自粛効果が出てきたのか、新規感染者数が減少傾向にあります。東京都で毎日のように100人を超えていた1日の感染者数は、しばらく2桁推移となっています。

ただし、そもそも検査の母数が分からないから、本当に減少しているかどうかは不明ではないかという話もあります。私は専門でもないのでこれに関しては何とも言えません。

とにかく重要なのは、ここで油断しないことだと思います。自粛の効果が出てきて、感染者数が減少したとしても、気を緩めてしまってはいけません。この大型連休をぐっとこらえて乗り切るのが重要だと感じます。

コロナウイルスの長期的な見通しは何とも言い難いです。ただ、この問題が長期的に続くのは、名古屋の再開発にも大きな影響をもたらします。工事が中断してしまい、建設の進捗がストップしてしまったり、当ブログ的な目線でいえば、取材が自由にできず更新頻度が下がったりするという影響があります。

しかし最大の懸念事項は、再開発の規模縮小です。

3月に発表された栄広場をはじめ、栄では3大再開発計画が動き出しています。しかしコロナウイルスにより景気が急速に冷え込めば、あまり考えたくないですが規模の見直しもあり得ます。

中日ビルは、計画変更するならおそらく今がぎりぎりのタイミングではないでしょうか。詳細設計がかなり進み、工事のための鉄骨の発注やらテナントとの仕様交渉やらもある程度進んいるものの、解体完了まではあと1年近くあり、ぎりぎり変更可能というタイミングと考えられます。

しかし私は中日には何としても踏みとどまってほしいと思っています。栄再開発のトップバッターとして、中日ビルが超高層になることのインパクトは計り知れません。また三越の180mや栄広場の200mという規模は、中日ビルが先陣を切って出した170mに触発された面が間違いなくあると思っています。その中日が縮小してしまえば、後追いで三越や栄広場も縮小、ということもあり得ます。それだけは絶対に回避してほしいです。

栄広場はこれから詳細設計です。2022年の着工に間に合うように詳細仕様を詰めていきます。ということはこのまま行くのか縮小するのか、まだじっくり検討できる段階にあります。

実際に完成するのは2026年なので、その頃には景気が回復していることを睨み、縮小せずこのまま行くというのは有望な選択肢だと思います。そうしてほしいです。

三越に関してはまだ構想段階のため、何とも言えないでしょう。詳細が固まるのは2024年頃と言われています。それまでに景気が回復し、2029年に向けて当初案通りに行くことを期待します。

また、完成年度を延期するという選択をとるのもありです。特に完成年度が遠い案件については、当初計画は何とか死守し、多少先延ばしにするという方法も可能です。

そしてもう1つの懸案はこれです。名鉄はコロナウイルスを理由に例年3月下旬に発表する設備投資計画の公表を延期しています。私はそこで詳細情報が何かしらあるのではと思っていました。

壁ビル発表からの3年間で詳細を詰めてきたとは思いますが、コロナウイルスの影響が長期化すれば、また設計変更を強いられる可能性もあります。そもそも縮小してしまう可能性も否定できません。

同じ名駅でいえば長谷工の2棟目や、駅西2棟ビルも怪しくなるかもしれません。

しかし明るい話題もあります。先日は三交不動産が新たに14階建てオフィスビルの建設を発表しました。

三交不動産が14階建てオフィスビル建設

中日新聞記事には、担当の方の「今はコロナウイルスで厳しいが、名駅は確実にオフィス需要がある。40年~50年先を見据えて投資をする」という言葉が載っていました。

テレワークでオフィス自体いらなくなる、という声もありますが、私の実感でテレビ会議などでは言いたいことの半分も伝わらないと感じています。その場でできることにも限界があります。やはり人々が実際に集まって何かするという場の必要性は、今後も薄まることはないと考えます。

そのような意味でオフィスは今後も必要だと思いますし、リアルな体験や交流ができる商業施設もなくてはならない存在だと感じます。コロナに負けず、各事業者には頑張ってほしいです。

昨年は令和に変わった節目に考察記事を書きました。結果的に今年も同時期に考察記事を書くことになりましたが、まさかこんな内容を書くとは予想もしませんでした。

コロナウイルス問題がいち早く終息することを祈るばかりです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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コメント

  1. TERRA より:

    名古屋の再開発はいざと言うときに縮小するところが多いですからね。
    今回の栄地区の3つの再開発は予定通り実行して欲しいです!

  2. 日野 より:

    今回のコロナはリーマンのような単なる不況とは全く異なるものであると思います。
    今後、終息後の社会は大きな変革が必要であり、再開発もその社会に合わせて改められるべきと思います。

  3. ここあ より:

    コロナによるの悪影響の反面、リニア工事の退去を渋っていた事業所がコロナで閉業したりしています。

  4. より:

    景気関係なく縮小しかしない名古屋経営陣なので、今後どうなるのか不安ですね

  5. 鷲津砦 より:

    大阪メトロ、夢洲のタワービル計画を再検討へ
    https://r.nikkei.com/article/DGXMZO61344470Z00C20A7LKA000?s=3

    他都市ではありますが、注目を集める大型建築計画にコロナショックの影響で明確な規模見直し,延期の話が出て来たのはこれが初ですかね
    同大阪の、IR誘致構想に於ける開業見込み時期の延期みたいなものは別として。

    このタワービルの件は、その夢洲IR遅延と観光業の見通し不良が主因と思われますが
    懸念される中日ビル建て替えの方は、管理人さんもツイートなさっているオフィス空室率の今後の推移に、強く影響を受けるでしょうね
    果たして下げ止まるか..

    • 日野 より:

      最初にこのビルの構想見た時からバブル崩壊で幻となった計画たちと同じ匂いがしたので、再検討のニュースを見ても「でしょうね(笑)」が正直な感想です。

      • 鷲津砦 より:

        正直、それはありますね(苦笑

        そもそも、この規模でこれほどデザインに凝ったビルが、本当に千億円超程度の建設費見込で建てられたのかしら(:3_ヽ)_
        大阪メトロさん、不動産開発は初心者のようですし