名古屋の鉄道路線 新型車両相次いで投入

3月14日、近鉄特急「ひのとり」が運行開始しました。これまでの常識を打ち破るメタリックレッドの車体は、近鉄新時代の幕開けを感じさせました。同日開業した高輪ゲートウェイの方が、首都圏にあるためどうしてもクローズアップされがちですが、ひのとりも決して負けていないと思います。

それ以外にも名古屋の鉄道路線では新型車両の投入が相次いでいます。JR東海は新型ハイブリッド特急「HC85系」と通勤型の「315系」を投入予定。名鉄も今年度から「9500系」を順次導入しています。名古屋周辺の路線では新型車両の投入ラッシュになっています。今回はそんな新型車両特集です。

まずはひのとり。近鉄特急の新たな顔です。今回のひのとりは名阪甲特急に使用され、今まで花形だったアーバンライナーシリーズは乙特急に格下げされます。これに伴い一部の汎用車両(オレンジと紺)は引退するようです。

値段は少し上がりますが、今までと比べ快適性は格段に向上しています。特に前面展望も可能なプレミアムシートは素晴らしく、ゆとりのある2+1列シートやバックシェルなど、最高レベルの装備になっているようです。

案内表示も多言語対応はもちろん、停車駅の時刻表といったかゆいところに手が届くサービスも充実。ハード面からもソフト面からも従来から圧倒的なグレードアップが図られています。

次はHC85系です。高山本線や紀勢本線のワイドビュー置き換え用として開発されました。HCとはハイブリッドカーのこと。気動車エンジンと蓄電池を組み合わせています。同方式の車両としては国内最高の120km/hの実現を目指します。量産車の導入は2022年度の予定。現在は性能試験などを繰り返しているようです。

JR東海は在来線は比較的手抜きと言われますが、押さえるべきところは押さえていると思います。ワイドビューひだは、今こそコロナで大変ですが、高山を中心に観光需要が底堅いです。その路線にしっかり新型を投入し、陳腐化をさせない努力をしていると感じます。

そして通勤型にも新型が入ることになりました。

それが315系です。今年の正月に明らかになりました。2025年度にかけて352両を投入し、211系・213系・311系を全て置き換えます。これで国鉄型車両は完全に一掃されることになります。

制御方式はVVVFインバータの半導体素子としてSiCが採用されます。211系と比べて使用電力が35%削減されます。最高速度は130km/hの予定です。また車内はロングシートの予定です。

個人的にデザインはちょっと垢抜けていないかなと思います。特に上部の横長の連続表示部分が微妙。側面も323系のコピーのようです。まあまだコンセプト案なので今後のブラッシュアップに期待します。

最後は名鉄の9500系です。こちらは既に運行開始しています。外観は3000番台の通勤型と類似しています。こちらもSiC素子採用で、フリーWi-FiやLCDの多言語化、車内防犯カメラなどのサービス向上が図られています。

そろそろ設備投資計画の時期ですから、次の1年で導入される車両数などが明らかになるでしょう。

ちなみに名古屋市営地下鉄は引き続きN3000形の導入を行います。それが終わったらしばらくは車両の新造はないのではないかと思います。

以上、簡単ではありますが名古屋の鉄道路線の新型車両特集でした。注目度の高い新型がここまで同時期に相次いで投入されるのは近年では珍しいと思います。今後も更なるサービス向上に期待したいですね。

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