県がIR業者から意見募集を開始 市の動きは?

12月19日、中日新聞などによると、県はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を視野に、関連事業者からの意見募集を開始したようです。候補は中部国際空港島です。今後事業者の意向や提案などを踏まえ、来年4月以降に誘致の可否を決定するとしています。

空港島は今年8月に国際展示場がオープンしていて、国際会議や展示会の拠点化を目指していくようです。

ここで問題になってくるのが名古屋市の動きです。河村たかし市長はIRの候補地として市内やナガシマスパーランドを提案。またしても知事と歯車が噛み合わない形となりました。

ただ実際考えてみると河村市長の提案はかなり厳しいでしょう。まずナガシマスパーランドは三重県であり、誘致に前向きでない三重県の知事が困惑しています。名古屋市がここに絡みに行くのは不合理です。

市内もIRを設置できそうな土地が思いつきません。ちなみに敷地は50haくらいは必要になります。これは先日明らかになった岩塚の三菱の工場の3倍くらいの面積です。可能性があるとすればポートアイランドでしょうか?ただしそれも整備するのには相当時間がかかり、今のスピード感では不可能です。

いろいろ検討した結果やはり誘致の必要はないとするならそれもそれでアリでしょう。IRが地域発展の全てではありません。

ただ問題なのは、知事と市長がいがみ合いで候補地を一本化できずにいるところです。やるならやるでしっかり調整して誘致活動をしてほしいのですが、トリエンナーレを経てますます険悪な関係になっているのでまあ無理でしょうね・・・

全国でIRが設置できるのは3箇所です。この3枠を巡って争うことになります。主な候補地の状況ですが、北海道は見送り、横浜は反対運動が根強い状態、大阪は可能性が高そうです。後は和歌山も立候補のようですが大阪と距離的に近くどうなるか微妙、そして長崎です。

ここに愛知・名古屋が入るためには知事と市長の関係を修復し候補地を一本化して誘致活動をする必要があるでしょう。いつまでも犬猿の仲の状態のままではなく、真に地域の発展を考えて取り組んでもらいたいところです。

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コメント

  1. 鷲津砦 より:

    市長のナガシマ応援は、確かに公募に応じる権限のある三重県の鈴木知事は消極的と見えますが
    ナガシマのある桑名市や、三重県商工会議所連合会が三重県にIR誘致調査を要望するなど
    県下に意欲を持つ勢力とその運動がある以上、ありかなとも思います

    前に市長が仰っていた、あおなみ線を西に伸ばしナガシマリゾートに結ぶアイデアなど
    名古屋市の提供し得る越境支援案と共に、応援する意志を示しておく事は、現地の推進派を後押しする効果がありますから

    仮に21年頃と目されるIRの第一次選定の公募に参加出来なくても
    一次選定から7年後が目安とされる二次選定までに、誘致の環境が整う可能性もございますし

    名古屋側の河村市政は連続当選の長期政権なので、将来市長が代わり梯子を外すリスクもそれほど高くない

    ただ個人的には、先月末河村市長が示されたお考えとは逆に
    ナガシマは立地やコンテンツ面で厳しく、空港島の方がポテンシャルがあるのでは、と思いますけどね

    • ノボール より:

      1.本人が多選を否定しており、昨今の騒動で求心力が下がっているため、そもそも梯子が掛かっていない。
      2.鉄道アクセスが致命的に悪く、運用面・整備コスト面が絶望的。鉄道アクセスのないIRはありえない。

      以上の2点だけでもう…
      愛知県は予算化して、議会の許しを得て、正式にお金をかけて有識者から聞き取りしているのに対して、
      河村市長は市のお金ではなく、『個人的に』どこの馬の骨とも知らない業者から話を聞いた、とするだけ。
      当然、報告書なんて出てこないので、彼の発言が事実かどうかすら判別しようがない。

      ちなみに、こんな彼にもいいところがある。ウッカリで、嘘か真かよく分からないことを述べる。
      だから、彼と密約して何かをしてやろう、なんていう輩はまずいないだろう。相当なバカを除いて。
      だから、本当に悪いことを考えて、利益を求める輩は、むしろ彼には近付かないのである。

      • 鷲津砦 より:


        鉄道アクセスの確保ですが
        件のあおなみ線の西向き延伸案の場合、IR抜きでさえ名駅ー長島間はナガシマリゾートによる確かな旅客需要がありますから
        そこに大きな新施設が加わる想定ならば、同区間の高速バスより安く値段設定さえすれば
        整備コストが高くついてもペイ出来そうな気もするのですが、難しいでしょうか(素人考えです

        まあ、市長の応援が実のあるものとなるかはともかく
        あれは桑名市・三重県サイドに対し可能性の幅を広げる性質のもの。
        ナガシマという立地での実現性については、当事者である三重の方達が誘致調査等の中で検討なさる事ですから、見守っていけばよいのではないかなと

        市と県の誘致調査の行政的な流れについては全く無知なのですが、確かに”名古屋地域でのIR施設の検討結果”の報告が表に出てこず、現状市民には中身が見えませんよね(苦笑

        県のIR構想の方を主導する大村知事は、昨今何かと物議を醸している人物ではありますが
        「世界イノベーション都市宣言」など知事の著書を拝読しても
        中部国際空港島の「MICEを核とした国際観光都市」化の構想に対して、よく考えて向き合って下さっているなという印象はございます

      • 鷲津砦 より:

        あれま、ごめんなさい
        一つ目を「返信」ボタンから投稿していなかったようで、長文ゆえ分けたコメントの前半後半が散らかってしまいました

        ↓下にあるコメントもこちらの返信ですm(_ _)m

  2. 鷲津砦 より:

    他のページでも拝見しましたが、市長さんの評価に容赦ないですね(´ー`;A

    検索して来ました
    河村市長は、任期は原則2期8年までを理想/普通と述べつつ、一方で「多選は5期から」との発言と共に実際に3期目を出馬した経緯があり、議論を呼んでいたようですね

    4期目以降の出馬意向は判りませんが、あの通りマイペースなお方であり、また市民の間での存在感はやはり大きいですから、対立候補とご年齢(お身体)次第かなという気も致します

    ご本人に代わって、減税日本公認など河村氏の息のかかった(政策も似通った)新市長候補が、擁立される可能性もありますし。

    その上で、過去の市長選から考えて、河村氏や親河村候補に勝てる候補者が出て来る可能性は高くないように感じるのですよね
    ただの私見ですけれど