中部国際空港ではインバウンドでの需要増を受けてLCC専用の新ターミナルを建設中です。新ターミナルは国際線300万人、国内線150万人、年間合計450万人の利用を想定しています。5月から工事が始まり、2019年上期にも供用開始予定です。
前回から4か月振りの取材です。
現在の様子です。躯体が建ちあがってきました。
前回載せた国際展示場が8月末完成予定です。こちらはそれよりは工事の進捗が遅れているように見えるので、2019年上期の完成というのは難しいかもしれません。ただ、LCCターミナルは基本的に簡素な造りなので、大幅に時間がかかるということもなさそうです。今年中には開業できるのではないかと思います。
新ターミナルビルはFlight of Dreamsと接続します。
セントレアでは新規就航や増便傾向が続いています。今日からガルーダのジャカルタ線が就航しますし、中国のLCCも続々と参入しています。新ターミナルビルが賑わうといいですね。
空港に関する話題が続いたので追記します。ここから加筆部分になります。
まずLCCターミナルの開業時期が判明しました。3月28日、空港会社は建設中のLCCターミナルを9月20日に開業させると発表し、詳細な仕様も明らかになりました。
新ターミナルは、建物自体は機能性を追及した簡素な構造とする一方、ファストトラベルやスマートセキュリティを実現する最新の機器を導入し、高い利便性を確保します。
また、チェックインカウンターにはLCC向けターミナルとして国内初となる自動手荷物預入機(セルフ・バッグ・ドロップ)を導入し、保安検査においては最新の保安検査設備(スマートレーン、高性能X線検査機器、インラインスクリーニング検査機器等)を導入することで、旅行者の手続き時間を短縮し、負担を軽減します。
国際線の施設使用料は1280円と、現ターミナルと比べて半額で、リーズナブルな料金設定になっています。
引用中部空港会社 リリース情報(PDFファイル)
チェックインロビーです。滑走路をイメージした広い通路を設け、視覚的に分かりやすい導線をつくります。
構造はやはりLCCターミナルらしく簡素です。天井も簡易的なつくりになっています。
免税店エリアです。幅広い品揃えと飲食エリアにより、旅の始まりをサポートします。
なお、新ターミナルは第2ターミナル(T2)と呼ばれ、それに合わせて現ターミナルは第1ターミナル(T1)に改称されます。
次に、国土交通省中部地方整備局は、中部国際空港沖の埋め立て計画を発表しました。それによると、沖合い480m×4270mの範囲を15年掛けて埋め立てるそうです。また空港島南東側も埋め立てます。こちらは32年を計画しているとのことです。
引用国土交通省中部地方整備局報道発表(PDFファイル)
埋め立て計画があるのは、名古屋港の浚渫土砂の問題があるからです。現在仮置きしているポートアイランドは処理能力が限界に達しており、浚渫土砂を受け入れる他の場所を早急に探す必要がありました。
国は今回の事業について、埋め立ては浚渫土砂の問題を解決するためのものであって、第2滑走路とは関係ないと言っています。しかし沖合い埋め立ての形はどう見ても第2滑走路を見込んだ形に見えます。時期は不明ですが、第2滑走路が建設される可能性は高まったと思われます。
今回の動きを私は歓迎します。複数の滑走路があるというのは国際空港の競争力強化のためには欠かせません。加えて近年はインバウンドによる旅客数が増加しています。また複数滑走路があれば完全24時間運用も可能になります。大村知事や中部の財界は第2滑走路を国に要望していますが、さらに働きかけていくことが重要になるでしょう。
第2の開港期とも言えるセントレア。さらなる飛躍と発展を期待したいですね。
コメント
LCC就航もですがFSCの長距離便の充実も期待したいところです。
東南アジアを含めてアジア圏ばかりですから。
これでリニアが開通したら品川経由で羽田への利便性が向上するから
かなり需要拡大が難しくなるのでは。
成田、羽田は首都圏や東北、甲信越、北海道エリア、関西は関西圏、四国、九州エリアの需要が望めますから就航、増便が著しく上がってます。
ちなみに今後のセントレア就航、増便予定
http://sky-budget.com/2018/12/10/中部国際空港セントレアの新規就航・増便まとめ/