建築探訪 金沢21世紀美術館

この記事は日帰りで金沢へ行った際に巡った21世紀美術館の特集です。旅の記録は目的地までの前編と市内観光の後編に記してあるので暇な方はどうぞ。

金沢遠征前編 在来線乗り継ぎの旅
金沢遠征後編 市内観光

21世紀美術館は2004年に誕生した新しい美術館です。ジャンルとしては現代芸術で、主に20世紀以降の作品や金沢にゆかりのある作品を扱います。設計はSANAA(妹島和世+西沢立衛)が担当しています。

ところで、美術館というと「ちょっと格調高くて入りにくい」イメージがありませんか?普段から芸術に親しんでいる方はそう思わないかもしれませんが、芸術と縁のない私みたいな人間は少なからずそういう意識があります。

しかしここ21世紀美術館は違います。通常の美術館のような厳かな雰囲気の堂々たる正面入口はありません。というかそもそも正面がありません。建物が円形で、外壁は全てガラスの曲面です。外から中の様子がよく分かって、入るのに抵抗を感じませんよね。

普通、美術館は一箇所から入って順路どおり進み展示を見る形式ですが、21世紀美術館は多方向に入り口があります。そして見る順番も自由。これも美術館へのハードルを下げ、入りやすくしているポイントです。

そして常設展に無料のものが多いというのも魅力です。一番有名なのはこれですね。レアンドロ・エルリッヒの「スイミング・プール」です。建物の中央付近にあります。

鑑賞者自身がアートの一部となれます。ここも無料で見られるとは驚きました。(水の下の空間に行くのは有料)

他にも、円形の建物内には市民ギャラリーやワークショップができそうなスペースがあり、地域の人々との交流も図られています。

いかがでしょうか。21世紀美術館にはさまざまな建築的工夫が施されており、誰でもが気軽に使えて、いろいろな体験や交流ができるようになっています。従来の美術館の入りにくいイメージはまったくありません。その意味で、21世紀美術館は「公園のような建築」である思います。

芸術とか興味がないからちょっと・・・という方でも大丈夫。金沢へ行く際はぜひ寄ってみてください。

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