名鉄名古屋本線知立駅の周辺では高架化事業が行われています。知立駅は名古屋本線の特急停車駅であり、三河線の海線・山線の結束点にもなっている重要な駅です。しかし駅自体は高架になっておらず、市街地の分断や渋滞が大きな問題になっていました。
対象となるのは名古屋本線が知立駅を含めた約1.5km、山線が約2km、海線が約1.5kmの区間です。他の高架化と比べて大規模な工事となります。2023年3月に名古屋本線の下りが高架移行しました。
前回から4か月ぶりの取材です。
前回は三河知立駅の移転開業のタイミングでした。あれから4か月あまりが経ち、さらに工事が進んでいます。本線の高架となるの鉄骨が投入されました。
名古屋方を見ます。奥から高架がつながってくるのが見えます。幅が若干ずれているように見えますが、おそらく敷地の関係で先にホームと1線分の高架だけをつくり、後でもう1線付け足すようなつくり方になると思われます。
さて今回は海線側にフォーカスしていきます。
左が名古屋本線、右が三河線です。右奥に高架が連続的に見えてきています。遅れていた区間ですがだいぶ工事が進んでいきました。これが中央の建物の奥を通って、左に見えている高架につながります。最終的に右側の線路は廃止になります。
地上の線路はここで山線と海線に分かれます。高架は現在の山線を越えて本線と接続します。平面交差がなくなるためダイヤ構成の自由度も増します。
反対側から見ます。連続的につながってきており素手に足場が外されているところもあります。
ここでよく見ると線路が手前に1本あり、その奥に線路がもう1本準備されています。これは何のためでしょうか。今回の工事ステップなら地上で仮線切り替えをする必要はないように思います。暑い中現地であれこれ考えましたが結局よくわかりませんでした。
もう少し進むと高架はとぎれとぎれとなります。何か残された遺跡のようにポツンと巨大な構造物が存在しています。遠くないうちにこれらもつながります。
知立駅は主に北側で大規模な区画整理や再開発が進んでいますが、今回南側を歩いてみてこちらもかなり多くの未利用地があることに気づきました。
現在大きな計画はありませんが、南側でも計画が出てくるかもしれませんね。
知立駅高架化の全体完成は2028年の予定です。
コメント
5枚目のお写真、海線の線路に関してですが現状は3本並んでいます。
手前から順に現在の海線(上り下り共用)、かつての碧南方面の線路で現在の留置線、その留置線を高架橋寄りにずらすための新しい留置線です。
留置線をずらし、空いたスペースに現在の海線を移動させる(仮線切り換え)と思われます。
もう少し碧南寄りに進むと現在の海線の東側に仮線の敷設が進んでおり、これが6枚目のお写真に写っているコの字型橋脚の間をアンダークロスして知立駅に向かうような配置になります。
そのコの字型橋脚の隣に半分の幅しか作っていない橋脚がありますが、これは残り半分の建設用地を現在の海線が支障しているためです。
知立駅の高架化が工事が進んでいますが名鉄によると堀田駅と鳴海駅の間を高架化する話があります。現在呼続駅と桜駅の高架化に向けて仮線の用地回収が進んでいます。高架化完了後は線路周辺に道ができるらしいです。