松坂屋の屋上遊園地が改修へ 再開発は当面先?

松坂屋の本館屋上にあった遊園地が一時休止しました。来年春のオープンを目指しているということです。今回はこの情報とJフロントの経営計画から松坂屋の建て替えについて考えてみましょう。

松坂屋の再開発については記事にしてからもう3年近く経とうとしています。

Jフロント 松坂屋名古屋店の再開発に着手!

百貨店の屋上遊園地は昔は全国に100か所以上あったそうですが、年々減少。百貨店そのものの数も減り、加えて維持費や老朽化などが課題で姿を消し、東海地方では松坂屋が唯一となりました。

ここも閉園するという考えもあったようですが、多くの人から根強い支持があり、存続を決定。改修のため一時閉園し、2025年春、再度オープンすることになりました。

たくさんの人から愛された遊園地のため、閉園が名残惜しい人もいるようですが、再び同じ場所にできることを楽しみにしているという声も聞かれました。

ただし当ブログ的には遊園地より再開発の情報が気になっています。まあ普通に考えるとわざわざ屋上に遊園地を再整備したのにその建物をすぐ建て替えるということはないでしょう。なので本館は当面存続と考えるのが妥当です。

3年近く前の当ブログの見解では南館は1991年完成、2003年増築という築年数を考えてリニューアルで対応、再開発着手は最も古い1953年完成の本館からと予測しましたが、これが変わってくることになります。

せっかく遊園地を整備したのだから最低10年は維持するとすれば本館着手は2035年くらいになります。もしかしたらもっと後かもしれません。

南館は増築部分は20年程度しか経っておらず、建て替えるのには早すぎます。古い部分は30年くらいですが、それでも早いを言わざるを得ません。

では1972年完成の北館が最初に建て替え着手なのでしょうか。しかしこちらも改装したり社員食堂の拡張工事を行っており、当分使うことを前提とした動きに見えます。

こう考えるとどうなるかまったく予測がつきませんが、今後10年間は動きなしというのが最も可能性が高い気がします。

個人的にはその間に交渉を進めて、北館とガスビルを一体開発というサプライズがあったらうれしいですね。

Jフロントの中期計画では、経営計画では全国にあるエリアのうち、名古屋栄エリアでのシナジー創出に集中的に取り組むという一文もありました。それ以上の具体的な情報はないですが、同社は名古屋をかなり重視しているのは間違いなく、いろいろ再開発について練っているのでしょう。

とはいえ当ブログの見解としては動きなしが濃厚で、丸栄も三越も停滞している中、栄広場が終わった後の栄エリアの主役が見つかりません。起爆剤となるような続報が出てきてほしいと願う限りです。

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コメント

  1. 北区っこ より:

    CBCのYouTubeで松坂屋大改装の裏側をやってましたが全8フロア全て作り替える規模の大リニューアルするみたいで、見ていて本館の建て替えは計画してなさそうに見えました。最重要地域と言っただけで立て替えてビルにするような再開発はしないんじゃないでしょうか。それか歴史ある本館はそのままで北館を建て替えて日本橋高島屋のようになるのかな?

  2. deaha より:

    松坂屋は過去一の大規模改装をする(している)と言っていますし、再開発は当分先になりそうですね。本館の一部は戦前に建てられた100年モノなわけでなぜここまで延ばすのか疑問です。この様子だとあと10年は解体が始まらなそうですから、ビルが完成するのは2040年代になりそうです。

    丸栄再開発の方は、栄町ビルはほぼ解体が終わりましたが、ニューサカエビルと某証券ビルの方は全く音沙汰なく依然として心配です
    こちらについても早くて2035年完成ぐらいでしょう。

    三越に関しても高層化は諦めると言ってるようなもので、ラシック上のような小規模オフィスになってしまうかもしれません。

    他の古参ビルも再開発の噂は何も流れてきないのはさすがに萎えますね。ビルを長寿命化は悪いことではないのですが、新陳代謝がある程度必要な商業区では古いビルばかりでは競争力も求心力も落ちてしまいますし、明るい情報がほしいところです。

    1つ明るいニュースとしては、中日ビルのオフィスが9割成約済みということです。単純に栄地区のオフィス需要が堅調だったとも評価できますし、コロナが明けて新築ビルに入るようになったとも評価できると思います。
    コロナ禍の21年は新築ビルの空室率が40パーセント台、22年も20パーセント台でしたから、今後オフィス需要を見極めていく中で23年、24年の動向が注目されると思います。

    • 名無し より:

      百貨店業界、アパレル業界の立たされている状況を考えれば至極まともな経営判断だと思います。食料品や飲食店街、雑貨販売ならいざ知らず、百貨店の旗艦ビジネスである高価格帯アパレル店舗は、ファストファッション、EC、サスティナブル、サブスクといった逆風を前に存在意義が揺らいでます。
      どこに活路を見出せるのか?少なくとも明快なビジョンを持ててない以上大型投資はできないのが本当のところでは?