進化する天王寺と復活する関西国際空港を行く

今回は8月に行ってきた大阪の写真を載せていきたいと思います。お盆前はとにかく忙しく、休みに入ったらゆっくりしようと思っていたのですが、予想外に天気がいい日があり、こんなに晴れているのに出かけないのはもったいない!と考えて急遽遠征したときのものです。

行き先は天王寺・関西国際空港。いつも梅田の再開発特集が多いので今回は趣向を変えています。

大阪へは以前からやりたいと思っていた関西本線回りで向かいました。やはり東海道線経由と比べて時間がかかりますが、いつもと違った路線・景色は楽しいものです。

天王寺といえばあべのハルカス。60階・300mという圧倒的な規模です。

手前は天王寺公園で、近年のリニューアルで「てんしば」と呼ばれる芝生広場が整備されました。その開放感も圧倒的。あべのハルカスを遠目に見つつ本でも読みながら寝転ぶという最高のシチュエーションが想像できます。

ただし一年中そういうことができるわけではありません。圧倒的な開放感の分、遮るものがないため夏季の酷暑や厳冬下の環境ではくつろぐことができません。また芝生は管理が難しく、踏みつけられることによって簡単に劣化してしまい、回復に時間がかかります。

そういった面も含めて「てんしば」は非常に気になっていました。私は都心部の大規模な緑地やくつろぎ空間が好きです。来年の久屋大通リニューアルも楽しみです。

この物量感と高さは他ビルとは一線を画します。国内に限れば300mは異次元で、南港や北摂方面から見ても圧倒的な存在感がわかります。

低層部は近鉄百貨店、中層部はオフィス、高層部はホテルという構成です。近鉄が威信をかけて建設した超高層ビルと言えます。

この近くにある慶沢園に行ってきました。これはあべのハルカスからわずか5分ほどの場所です。こんなところがあるとは知りませんでした。

慶沢園は旧住友家の茶臼山本邸庭園として1918年に完成したものです。全国から名石や名木を集めてできた美しい庭園です。

公園北側からハルカスを望みます。まさに日本の美しい自然と優れた技術の融合。素晴らしいです。

今回は展望台には行っていないのですが、せっかくなので景色を紹介します。これは2017年6月のものです。

手前が天王寺公園。中央やや左が西日本最大にして圧倒的な求心力を誇る梅田です。たくさんのビルがその強さを物語ります。右側にあるのが大阪ビジネスパーク。大阪城などのインバウンド人気や京橋の再開発などで面白くなってきているエリアです。

展望台内には開放的なカフェがあります。上空300mは飛行機とは言いませんが通常のビルの展望台とは比較にならないほど「空にいる感」があります。

最後に天王寺からほど近い新今宮の再開発を紹介します。ここに建設されるのは星野リゾートホテルです。近くにはかなりディープなエリアがあり、高級ホテルがこの地に進出するのはかなり話題になりました。

天王寺は梅田、難波に次ぐポジションでありながらいまいち地味な印象が拭えませんでしたが、あべのハルカスの完成によって第3勢力としての地位を確固たるものにしました。さらに「てんしば」や星野リゾートによって進化を遂げているホットな街なのです。

ここから関西国際空港に向かいます。

関西国際空港はちょうど1年前、台風21号により大幅に被害を受けました。高潮で滑走路を含む大部分が水没しただけでなく、近くに係留してあった船舶が高波により暴走し連絡橋を損傷、本土と完全な孤立状態にまでなりました。

深刻な被害を受けた関空はしばらく閉鎖を余儀なくされ、長らく大阪を引っ張ってきた成長エンジンの機能停止は関西全体に大きな影を落とすことになりました。

しかし関係機関の総力により、半年とも1年とも言われていた復旧期間は大幅に短縮され、9月中には仮復旧。その後空港の機能を順に取り戻し、今ではすっかり元通りとなっています。国際線ターミナルにはインバウンドの外国人がごった返していました。

連絡橋です。復旧に携わった各機関の方には本当に敬意を表します。

右奥はりんくうゲートタワービル(56階・256.1m)です。スレンダーなので数字以上に高さを感じました。

最後は淀川花火大会です。実は私は開催されることを知らず、電車の中で偶然花火を見て初めて知りました。せっかくなので急遽大阪駅で途中下車し、将来うめきた2期として再整備されるエリアの手前から新梅田シティ方面を眺めていました。

梅田スカイビルとのコラボです。当日は三脚などの機材がないので写真はこの程度のものになりますがお許しください。

このあと21時に大阪駅を出る新快速で名古屋へ帰りました。電車の遅延により名古屋駅についたのは日付を回ったあとでしたが、なんとか最終の東山線に間に合い、ギリギリのギリギリで帰宅できました。

ということで久々の大阪編でした。行きたかったところがいろいろ回れて、ついでに花火も見ることができて満足でした。次回はまた通常ネタに戻る予定です。

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コメント

  1. より:

    名古屋も大阪の様に高層ビルがバンバン建つと良いなぁ
    ハルカスの高さは初めて見た時、正直セントラルタワーズと大して変わらないなぁって印象でした
    大阪は大阪市抜けても高層マンション等立っているし名古屋市も大阪の高層ビルを建てまくる姿勢を見習ってほしい

    • かいじ より:

      小学生の感想文みたい。
      需要とコストについて考えよう。

  2. 通りすがり より:

    商業圏の規模が2-3倍違うからなぁ。名古屋市と大阪市だけの比較なら一進一退優劣は大差ないけど付随する衛星都市の差が大きいね。

    東海地方は名古屋に次ぐ都市が豊田市や岐阜市の40万程度。あとは30万台が幾つか。一方京都や神戸の150万前後以外にも堺市80万の3つの政令指定都市を持ち、50万前後の都市もいくつもある

    他には県内総生産は愛知県が大阪府を抜いたのが記憶に新しいけど、名古屋市(12兆)と大阪市(19兆)の都市対決では名古屋もすごいけどまだ以前開きがあってそれらがオフィスビルの需要などにも影響している。

    個人的にはもっと高層ビル増えて欲しい気持ちは理解出来ない事も無いけど、供給過剰は都市全体の滅びの一歩と思ってる

    • ポポロ より:

      もしも、トヨタが名古屋市内・・・それこそ産業技術記念館あたりに本社を構えてたら名古屋市のスケールはまた違ったのだろうけど、一極集中が起こり名古屋市と他の市とがバランス悪くなるだろうから今のままで正解だと思います。
      地味ですが三河各市や尾張の各市がある程度頑張ってこその愛知県ではないかと。

    • ノボール より:

      ある程度の供給過剰は、発展の正しいステップだと思っています。イノベーションが、需要過多の状態では生まれにくいのと同じで。
      しかし、過ぎたるは〜と言うように、リーマンショック後の仙台みたいなのは、やはりよくありません。

      リーマン前後から今まで、国内を見ると、東京と名古屋がオフィスストックの伸び率でトップになっています。
      これに大阪が続いて、福岡札幌仙台のように並びます。前者3都市と後者3都市では、ややギャップもあります。
      そして今、どの都市も例を見ない空室率の低さになっています。つまり、一時は過大と思えた供給を消化したのです。

      それにしてもこのアングルは、変わった大阪を象徴しています。正しくインスタ蝿、失礼、インスタ映えですね。
      芝生、青空、その青空に伸びる超高層ビル。今や観光名所にもなる、ディープオオサカのすぐ近くなのにとても爽やか。

      さて、このインスタ映えを狙ったモニュメント、名古屋でもやってますね。最初が名古屋城のところ。次がオアシス。
      でね、この大阪の景色と、名古屋城のアレを比較すると、センスなかったね、としか言いようがないんですね。
      だって、名古屋のはモニュメントのとこで撮っても、バックが???雑木林?西庁舎?アングル調整しても微妙な背景。
      流石に不評だったのか、オアシスのはバッチリですけど、1個目のアレは移設しましょ。
      名古屋城がバックになるところを探すか、もしくは県庁と市役所がバッチリ映るとことか。今のままではね。

      • より:

        当たり前だけど超高層ビルは観光名所やインスタのために
        建てるものではない。
        みなとみらいは港近くの空白地だから可能であった。

  3. キヨス より:

    今の大阪は、やたらと勢いがありますな。
    都市圏の規模が違うので比較しても仕方ありません。
    名古屋はリニア特需もあるし、十分頑張ってます。

  4. キヨス より:

    名古屋のオフィスストックの伸び率が一時期高かったと言っても元が小さいので、東京、大阪と比べても仕方ありません。大阪とは規模で依然ダブルスコアだし、東京都は一桁違うのが現実です。
    今は、横浜もみなとみらいなどの伸びも大きいので、名古屋もリニア特需でもう一段階伸ばす必要があります。