12月4日、柳橋市場を運営する組合が臨時総会を開催し、組合事業の解散と中央水産ビルなどの売却を決定しました。中央水産ビルは市場の中核施設で、鮮魚の卸売業者など約70店舗が入居しています。完成は1965年。ビル老朽化に伴い、耐震化や建て替え、移転が検討されてきましたが、費用がネックとなりこれまで結論がまとまっていませんでした。
やはり大方の予想の通り売却という選択が取られました。売却されるのは中央水産ビルの他、第2駐車場と冷蔵ビルが含まれます。売却額は合計で200億円にも上るようです。
このうち中央水産ビルは約2000平米の面積があります。不動産会社がオフィス主体で開発すればクロスコートタワーくらいの規模になるかもしれません。
正直、シンフォニー豊田ビルは惜しいことをしたなと思いました。シンフォニーは旧アセスメント法のギリギリで建設されており、もう少し待てば中央水産ビルとの一体開発とアセスメントの緩和で150mくらいは十分行ける可能性があったからです。当時は大名古屋やJPタワーやゲートタワーとのテナント競争に乗り遅れないようにと、やや急いで建て替えが進められた記憶がありますが、私としてはちょっともったいなかったなという気がしました。まあ結果論に過ぎませんが。
第2駐車場です。敷地面積はおよそ約1000平米、現在は2階建て駐車場になっています。
第2駐車場から道を挟んで向かい側(写真の右側)も駐車場になっていますが、こちらは柳橋食品ビルの跡地です。こちらに関しては東和不動産が取得しています。
冷蔵ビルはエリアの東端に位置する小規模ビルです。約300平米の広さで、単独ではそれほど大きな規模にはなりません。しかし現在この界隈はやや猥雑で入りにくい雰囲気がなくもないため、規模は小さくとも新しい建物になることで、観光客なども気軽に訪れやすいエリアに変わることが期待されます。今の雰囲気がいいという人もいると思うのでそこは難しいところですが・・・
こうしてみると後ろのビル群との差が激しいです。老朽化しているビルはむろん建て替え、集約化すべきですが、市場の雰囲気を完全になくしてしまうのはちょっと味気ない気がします。今後のまちづくりの方向性をどうするのかは、しっかり検討しなければならないでしょう。
これら建物の売却は来年10月末を目処にするとのことです。少し先の話ですが、今後に注目したいと思います。
コメント
東和不動産が買ってくれれば周辺に保有する土地全体の容積率緩和を適用して大規模再開発できる。三井のガーデンホテルについては名鉄のビルの方向を向いているので後ろにドーンと超高層ビルが建ってもあまり影響は無さそう。あと駐車場については、東和不動産が1月に取得した柳橋食品ビルの近くですし、今後を考えるといいチャンスでしょう。
確かに改めてシンフォニー豊田ビルをよく見ると、東側にくぼみがあったり窓が少なかったりと、高層ビルが建つことを想定してるようにも見えますね。
高度利用、という点で考えれば東和不動産による購入がベストです。
仰るように、隣接して保有している土地も合わせて計画できるから。
正直、単純に2000㎡の土地では、そこまでのものは建ちません。
当地は、容積率800%建蔽率80%に指定されており、各種制度を
最大限に活用しても容積率は1100%程度までにしか緩和されない。
つまり、容積率対象延床面積で、22000㎡。延床で26000㎡程度。
ところが、東和不動産が購入するならば、NTT都市開発が東桜で
やったようなことをここでできる。まあできたとこで、延床で
30000㎡くらいにしかならんけど。
オフィス不足が顕著なことを考えると、低層部商業・店舗にして
高さ70~80mくらいのオフィスとの複合ビルになるのが現実的か。
東和不動産という名前も挙がっているようですね。
どのように有効活用されるのか楽しみです。
強欲地権者に再開発を阻まれる事も無い土地ですから。