8月3日、西日本鉄道は福ビル街区(福岡ビル、天神コア)の建て替え計画を発表しました。地上19階、高さ96m、延べ10万平米の大型プロジェクトです。
天神地区では天神ビッグバン構想の後押しで大型ビル計画が相次いでいます。既に天神ビジネスセンタービル、大名小跡地の計画が公表されていますが、矢継ぎ早に第3弾が発表されることになりました。このスピード感は素晴らしいです。
引用西日本鉄道プレスリリース(PDFファイル)
こちらが完成パースです。めちゃめちゃカッコいい!
日本の伝統的な格子柄と西鉄電車のレールから発想を得た鉄の素材感を表現しているそうです。これまで天神になかった重厚な雰囲気です。個人的には新丸ビルを思い出しました。
この街区では老朽化した福岡ビル、天神コアが一体的に開発されます。天神ビブレも一体開発予定でしたが、地権者との折り合いがつかず、2棟を先行開発することになりました。やはりどこの街も地権者問題が一番のネックですね。
とはいえこの規模は本当にすごいです。パース左奥には天神ビジネスセンタービルも見えていますし、巨大ビルが立ち並ぶ、一昔前の天神では考えられなかった迫力ある景観が現実のものになりつつあります。福岡は行政による強力な後押しによって投資が投資を呼ぶ好循環に入っています。
7月18日には福岡空港の民営化の詳細計画が発表されました。年800万人の集客を目指す複合商業施設の新設を中心に国際線のバスターミナルやホテル建設も行われるようです。
運営にはチャンギ国際空港を運営する企業も携わるようなので、高いクオリティが期待できます。チャンギ国際空港はシンガポールにある世界第一線の空港です。外資の取り込みも重要なポイントです。
福岡空港は2024年に第2滑走路が完成する計画ですが、すぐに容量が限界になる見通しです。そのため進入経路の変更による離着陸回数の増加が検討されているようです。
現在の利用客数はおよそ2300万人。計画では2048年までに利用客3500万人を目指すとのことです。かなり野心的な目標ですが、福岡の勢いを考えたら不可能でもないかもしれませんね。
ちなみに中部国際空港は1200万人くらいです。ただし新幹線や高速道路で比較的アクセスしやすい名古屋と日本列島の端にある福岡では単純比較はできません。とはいっても利用者数の伸びでやや劣勢なのも事実。来年にはLCCターミナルも完成するので何とか巻き返して欲しいですね。近々セントレアに建設中の諸施設のレポートも予定しています。
7月19日には博多区の青果市場跡地にららぽーと、キッザニアの出店が明らかになりました。三大都市圏以外では初の出店です。
引用青果市場跡地活用事業(PDFファイル)
全体的に緑を多用した配置計画です。農業体験ができるアグリパークやスポーツパークも併設されます。
計画では2021年の完成を予定しているそうです。名古屋のキッザニアは続報がありません。9月のららぽーと開業に合わせて何かしら情報が出てくるでしょうか?
三大都市圏でも中々ないような規模のプロジェクトが立て続けに3つも続いたので今回は記事にしました。福岡の勢いは本当にすごいと思います。
さてコメント欄ですが・・・難しいところですね。福岡に勢いがあるのは事実ですし、私自身それを強く実感したので今回記事にまとめた次第です。他都市との比較は、現在名古屋の置かれた状況や問題点を考える上では有効かもしれませんが、どなたかが書かれていたように、必要以上に他都市を持ち上げたり名古屋を貶めたりするコメントは、名古屋が好きで街の発展を願う人(私も含め)に不快な思いをさせてしまう可能性もあります。
しかしながら当ブログのコメント欄はいろんな意見を交換し合ったり楽しく議論できるできる場にしたいと考えているので、よほど酷いコメントでない限り削除はしませんし、必要な範囲内ならば他都市との比較もアリなのかなと思います。なので今回は特段措置は取りません。当ブログのコメント欄がみなさまにとって有意義な場所になるように、一人ひとりのご協力をお願いします。
コメント
好いデザインの建物ですね。
福岡の勢いと言えば、最近は新聞で「四大都市」という言葉も目にするようになってきました。
福岡は、国内の他の大都市とは毛色の異なる独特な街ですし、これからどんな形に成長していくのか要注目ですね。
先日、仕事で福岡に行きましたが確かに街に勢いを感じます。博多駅の地下街も洗練されていて、活気があります。
名古屋も大型案件があるにも関わらず、発表がされず遅れをとっているように思わがちです。オリンピック以降に連発で発表されるのでしょうか。
栄ビルに関しては、行政が仲介に入らないのであれば地権者が当面、動く可能性は無いと思われます。丸栄跡地は暫定施設ではなく本施工で、洗練された複合ビルを建てて貰いたいものです。
G20サミットの開催がホテル不足という理由で大阪に変更されましたね。2022年までにリッツ・カールトンをはじめとするホテルが30棟ほど建ち、天神ビッグバンやその他の再開発が完成すればやっと4大都市になるのではないでしょうか。
市政があれじゃあどうしようもないですね。トヨタ会長や中部経済界からも散々高級ホテルが足りないと言われていたのに、ようやく誘致で容積率緩和、活用可能な公有地の選定を始めるような市政ですからね。最早今更かよという感想しか湧きませんよ。
端ですか
逆にいえば東京とは一線引いてる福岡の方が
はるかにいい未来は明るいと思います
地方最強などと何かと持ち上げられがちな福岡ですが県民の平均年収は貧しいイメージが強い東北地方の宮城県のワンランク下で岩手県よりワンランク上という立ち位置、経済的にはあまり豊かとは言えない地域です。所詮は地方の支店経済都市ですからね。優秀な若者は進学等を機に都市部の一流大学、一流企業に吸われるので地元に残るのは九州各県から集まるあまりハイスキルとはいえない人材ばかり。人口は増加していますが東名阪に進出するほどのポテンシャルを有さない若者がいくら集まったところで経済的な成長、都市の発展が実現できるとは思えません。再開発計画も殆どがホテルや商業などのサービス業関連のものばかりです。結局いくら再開発が行われようが人口が増加しようが福岡というのは3大都市圏が創造した製品サービスを効率的に九州地方で売りさばくための体の良い植民市といった位置付けの町ではないでしょうか。