サンシャイン栄のビルをヨドバシが取得へ

ゴールデンウイークがいかがお過ごしでしょうか。気づけばあと1日で終わりです。休みの日はどうして過ぎるのが早いのでしょうか・・・

本題に戻って、先日サンシャイン栄のビルをヨドバシホールディングスが取得したことが明らかになりました。驚きのニュースです。

サンシャイン栄は名古屋の人ならだれでも知っている栄の観覧車付き商業ビルです。建設したのは天白区に本社を置く京楽産業です。核店舗として京楽のパチンコ屋が低層部に入っていました。2月に撤退しています。

ビルとしては6階建て、SKE劇場なども入るため、延床面積は1.4万平米の大きさがあります。完成はおそよ20年前。空港や万博で盛り上がっている時期でした。ちょうどAKBグループが流行りだしたタイミングでもあったと思います。

Sky-boetは街の真ん中の観覧車として、当時は中日ビルや栄広場の高層ビルがなかったため、遠くまで見渡せる栄のシンボルとして人気がありました。今でも栄のアイキャッチ的に扱われています。

そんなサンシャイン栄のビルをヨドバシが取得したのはどんな意味を持つのか。やはりここでヨドバシの店舗を展開すると狙いがあるのではと思われます。

松坂屋も悪くありませんが、駅前立地が重要戦略のヨドバシにしてみれば、2路線交差+瀬戸線も近い栄の方が立地としていいに決まっています。さらに同社は自社物件にこだわるスタイルをとっており、松坂屋にテナントとして入るのはどちらかというとイレギュラーな存在です。そういう意味でも自ら物件を購入し、自社でかつ駅前に店舗を構える作戦と考えられます。

ではサンシャイン栄が今後どうなるかですが、築20年というのを考えると、建て替えの可能性は微妙です。ちょうど空きテナントが多いので、その内部を改装して、店舗に使う方が現実的な気がします。

一方このビルは普通と異なり、劇場があったり観覧車もあります。もし面積効率のいい売り場を構えるならいっそ建て替えた方がいいという判断もあると思います。観覧車はあまり人が乗っているようには見えませんし・・・

建て替えるなら維持費のかかる割に人が乗っていない観覧車はおそらくなくなるでしょう。栄のアイキャッチが消えてしまうのは寂しいですが、どうなるかはヨドバシが鍵を握ることになりそうです。

それでは建て替える場合、周辺との一体開発はあるでしょうか。まず南側のBINO栄ですが、こちらは完成してまだ5年くらいしか経っていません。続いて東側ですが、こちらは雑居ビルが多くどこまで集約できるか未知数です。以上踏まえると、少なくとも数年スパンで考えれば一体開発は無理という結論になります。

しかし時間をかければ一体開発の可能性も多少は出てくるかと思います。個別で再開発が行われるよりは集約化して大きなビルとした方が好ましいです。これもヨドバシがどういう戦略をとるかによるでしょう。

サンシャイン栄単独建て替えの場合、敷地は2000平米強なので、容積率などを考えると現実的には25000平米~30000平米となります。そこそこ大きいビルはできますが、栄の一等地であることを考えると少し物足りません。

やはり築年数を考えてもすぐに建て替えはせず、ヨドバシの店舗をこのビルを使って運営していくのが現実的でしょうか。もしかしたら松坂屋は存続させたまま、別館のような形で営業することも考えられます。その間、周辺と交渉して一体開発の道を探っていくのがありえるシナリオかと思います。

栄といえば次は興和や三越かと思っていましたが、まさかのヨドバシがキープレイヤーになる可能性が出てきました。今後の動向に注目したいです。

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