アスナル市民会館再整備 完了は2035年頃?

金山駅周辺まちづくり計画(案)およびアスナル金山エリア再整備実施方針(案)について、7月31日に市議会への報告が行われました。それにともなって金山駅周辺の再開発計画について新たな資料が出ているので、今回はそれに従って内容を紐解いていきます。

もともと金山はアスナルや市民会館エリアを再整備する計画があり、2020年にはアスナルを閉鎖して再開発する計画でしたが、延びまくっていて最新の計画では2032年にようやく着手、完成は示されていませんが2035年ごろと予想されます。

金山は名古屋の第3極としての発展が期待されています。市は「ウォーカブルなまちづくり」を目指して案をまとめているようです。

あたらなパースがいくつか出てきたのでそれを見ていきましょう。パースというよりイメージ図程度のものではありますが。

引用名古屋市 金山駅周辺まちづくり計画(案)(PDFファイル、以下の資料も同様)

まずは駅前の複合施設です。現在のアスナルの場所に相当するかと思います。全体的に曲線が多く、左下にはステージも見えます。賑やかアスナルのイメージを引き継ぎたい思いが強く感じ取れます。

奥には「駅前に相応しい都市機能の高度な集積」という文言があります。商業以外にもオフィス系は可能性が高いと思われます。ホテル系もありえます。

また機能としてアスナル街区に第3ホールの導入を目指します。第3ホールは800~900席の平土間形式が想定されています。

これは今アスナルがあるあたりから北側を見ていると思われます。右にバスが見えますがこれはおおむね今の配置と同じですね。市は交通も再配置する計画としているのでいくつかのバス停やタクシーが集約されるかもしれません。

そして正面奥に見えるのが新しい市民会館です。同じ場所で建て替えで、低層を思い描いているようです。ここに第1第2ホールが入ります。

その手前の敷地は現在金山総合ビルがある場所ですが、ここは市が土地ごと取得し、解体されて広場になる予定です。アスナル街区と市民会館街区をつなぐオープンスペース空間として賑わいを創出していきます。

次のパースは金山総合ビルの南東から西を見ていると思われます。芝生広場になっているのが金山総合ビル跡地、右が新市民会館、中央やや左がイオン、左端の高い建物がアルバックスタワーと思われます。

ターミナル駅のすぐ近くに芝生広場が設けられるのはいいですね。金山も名駅と同じくゆったりできる場所が少ないです。新しいオープンスペースに期待です。

ここに広場があるということは、おそらく金山駅北口から市民会館への動線をわかりやすくし、今はマツモトキヨシしか見えない視線を抜けるようにするのでしょう。ということは市民会館の南側デザインは駅からよく見えるので特に重要となります。

少し話題は変わりますが市の資料の中に金山周辺の容積率とその充足率が載っていました。これを見るとかなりスカスカであることがわかります。例えばアスナルや市民会館街区は容積率が800%なのに、現状そのうち25%程度(=200%くらい)しか使っていないことがわかります。老朽化建物も多いため、更新と高度化が大きな課題です。

市のコンセプトは「人・文化・芸術とともに育つまち」のようです。芸術というのは他の街にはないカラーで、特色が出ていていいと思います。市民会館やボストン美術館の流れを大切にしているような感じがします。

再整備後はせっかく広場空間が広がるので、それを利用して施設に入らずともそのような文化芸術に触れられるイベントや仕掛けづくりがあるといいですね。それこそが金山らしいウォーカブルなまちづくりかと思います。

コンセプトはいいと思うので、あとはそれをどう実現にもっていくかです。これ以上スケジュールが後ろ倒しにはなってほしくないものです。

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コメント

  1. ノボール より:

    たっぷり時間をかけたこと、ほとんど市有地であり利害関係者が少ないことから、シンプルで良くなっていますね。
    懸案であった金山総合ビル地区(金山一丁目12番街区)は、アスナル地区の一部の土地と交換することで、追加出費を避けながら土地を確保し、かつ再開発に巻き込む形にできる目処をつけられた、という点が大きい。

    一方で、ウォーカブルを平面移動に安直に直結させすぎではないか、という気はする。
    ウォーカブル優先で、向田町線の路線減少及び歩道拡張を狙っているが、北側がバスやタクシー、一般車にとって【正面】になることは変わらないわけで、渋滞の深刻化や慢性化により、かえってウォーカブル環境が損なわれるリスクは大きいのではないだろうか。
    無理にグラウンドレベルでのアクセス性向上を目指すより、シンプルに既存の地下通路プラス人工地盤による2Fレベルでの動線確保の方がのいのではないかと思う。

    オープンスペースとする12番街区にしても、2Fレベルの人口地盤から半円状に階段(座席)を配置すれば、オープンスペース兼半円形劇場のようなイベントスペースになる。

  2. TenTem より:

    イオンの横かあ。
    これで本当に一直線ですね。総合駅から公園まで連続性があると思うとなかなかすごい。
    総合駅から公園まで地下あるいは屋根付きのブリッジで繋げてくれないかなあ。車椅子がすれ違えるくらいの幅あるとなお良い。
    やっと動き出した神宮前と一緒に送れずに進んで欲しい。(進んでいるのは名鉄ばかりな気もしますが)

  3. すもも より:

    交通の再配置と言えば
    以前ちょっと話題に出てきた
    バスタ金山構想ってどうなったんだろう?
    もう無かったことになってるだろうか?
    あれがあればアスナルの再開発の自由度が
    ますのに

  4. ひら より:

    このイメージ図通りになるわけではないでしょうが、車道と歩道の境にせめて縁石のようなものでもないとちょっと不安ですね。
    向田町線を潰して広場にしてしまうのは難しいとしても、どうにかして交通量を抑えない限りこのイメージ図のような雰囲気にはならないように感じました。駅前とかでたまに見かける、アスファルトではない石畳風の舗装にしてくれると少し印象も変わるかもしれません。

  5. 長谷川慎 より:

    金山駅周辺に、シネコンがあると良いな。

  6. 鷲津砦 より:

    予想的中ですね
    https://www.kentsu.co.jp/sp/webnews/view.asp?cd=240919300059&pub=1
    >現市民会館を2027年度末で閉館、新たな劇場は35年度に開館させる目標