7月15日、名鉄瀬戸線の駅ナカ商業施設「ミュープラット大曽根」が開業しました。今回はその様子を詳細にレポートします。もともとは5月末に開業する予定でしたがコロナの影響で延期になっていました。
ミュープラットは名鉄が沿線価値向上のために開発している駅ナカ商業施設のシリーズで、今回のが金山、江南、常滑に次ぐ4店舗目となります。
コンセプトは「あなたの日々に、ひとときを」で、乗り換えの合間や家に帰る前のちょっとした時間に利用できる17店舗が出店しました。
外観です。現代風にしっかりリニューアルされました。駅は3階部分にあるため1階、2階が商業施設となっています。高架下の駅ナカということもあり、敷地は南北に長いのが特徴です。
エントランスです。床材、天井とも綺麗になり、気合が入っていて好印象です。
写真に見えるとおり、駅に行くには右の階段を上がります。
テナントです。1階のエントランス側がコンビニやベーカリー、パティスリーなどの店、南側には薬局や生活利便店舗が集まります。
2階は主に改札やコンコースで占められますが、南側にレストラン4店舗が集結。大曽根のキッチンということで「ゾネキチ」と名づけられています。
店内の様子です。高架下ということで天井は低いですが、内装に清潔感があり、圧迫感はあまり感じません。
10分くらいでさくっと楽しめる店が多い印象です。乗り換えの間に寄れるお手軽感がいいですね。
南側はクリニック、ドラッグストア、雑貨店などが入っています。駅利用者でなくてもこれは便利になることでしょう。
次は2階です。コンコースや改札があります。ゾネキチへは右に進みます。
唯一残念なのはコンコースが未リニューアルな点。右のミュープラットのエリアは綺麗になっていますが・・・同じフロアは一体的にリニューアルして欲しかったです。これだけで駅に対する印象もだいぶ変わってくると思うのですが・・・
ゾネキチには居酒屋から蕎麦屋まで個性豊かな地元店舗が集まっています。
施設は「自然(木・石・緑)」や「温かさ(瀬戸焼)」を感じさせる素材感をアクセントとしています。インテリアも温かみのあるデザインですね。
ゾネキチの外観です。植栽が施されているのもいいですね。心地よい陽だまりに人が集う「陽たまる庭」が再現されています。
いかがでしょうか。駅から駅へ一直線に乗り換えではなく、乗り換えの途中にちょっと寄ってみようと思えるようなミュープラットの完成により、大曽根駅全体に回遊性が生まれたと思います。
しかし、周辺の商業施設を見るとまだその乗降人員に見合っている感はありません。大曽根駅は地下鉄4万人、JR6.5万人、名鉄3.5万人、ゆとりーと1万人と、1日15万人もの乗降があります。これだけの利用客にしては周辺施設や賑わいは貧弱です。
次はこれを駅の外に波及させ、大曽根を副都心と言えるくらいまでに育てていけると理想です。ただ東側は工場しかないですし、駅前はロータリーとデカイ穴だけ、その西側は過去の区画整理で失敗気味、とハードルは低くないでしょう。
まあ一気に副都心化は無理な話ですから、まずは賑わいの最初の一歩であるミュープラット開業を応援したいですね。