3月26日、久屋大通公園のあり方提言が発表されました。これは名古屋都心部のシンボル空間である久屋大通について、都心にふさわしい統一感と個性の両立した空間として再生するため、各分野の有識者や専門家の意見を聴取する懇談会から提言されたものです。
現在は北エリアが整備中ですが、希望の広場から南側も整備される予定で、今回の提言はその方向性を示します。コンセプトは「新たな創造が生まれるウォーカブルタウンのコア~多様な人が集まる刺激と居心地~」です。さっそく見て行きます。
引用名古屋市 久屋大通のあり方(南エリア部分)提言の概要(PDFファイル)
1つにまとまっていて見やすいものがあったので、これで紹介します。左が北です。
まず一番北の希望の広場は「まちのラウンジゾーン」として整備します。四方を大通りに囲まれた立地であり、シンボリックな空間を目指します。今はどちらかというと噴水が主役なので、人が主役の広場空間ができるといいと思います。
次にミツコシマエヒロバスと愛の広場は「異日常空間へのエントランスゾーン」として整備します。特徴的なのは地上と地下を大階段などでシームレスにつなぎ、その上空に大屋根を設置する点です。それにより天候に関わらずイベントができる環境を確保するとともに、商業店舗などの配置でさまざまな人々が集い交流できるスペースを目指します。またミツコシマエヒロバスと愛の広場の間にある道路は廃止されます。
その南、エンゼル広場付近は「動と静のハイブリッドゾーン」として整備します。こちらはイベント機能を更なる充実と、南北のエリアを幅広のデッキでつなぎ、一体性を持たせるといった工夫をします。また東側に高低差があるため、デッキで結ぶなどして回遊性を高める計画です。
最も南、光の広場付近は「創造と発信ゾーン」として整備します。以前話題になっていたアリーナがこのエリアに設置されます。私はここにアリーナを設置するのは、賑わい創出という点では悪くないが、久屋大通公園に突然大きな建物が出現することで、公園の連続性やテレビ塔のランドスケープが崩れてしまうのではないかと心配していました。どうやらアリーナは高低差をうまく利用し半地下のような構造になるようで、そのような心配は不要のようです。賑わい創出とテレビ塔のビスタを両立させた良質なプランだと思います。
事業の進め方としては、現在北エリアでも進められている「Park-PFI」が想定されています。ただし南エリアは周辺に大型商業施設が多いため、そのような施設とも連携できる、公園内だけで完結しない事業方策が求められます。
まだ今回のものは方向性に過ぎませんが、なかなか面白そうな空間づくりが行われることになりそうです。
栄の街のさらなる魅力向上につながる、交流や賑わいの場の創造が楽しみですね。
コメント
あんま真剣に資料読んで無いんであれなんですけど、とりあえず提言書をつくれって言われたから一応つくったけど広すぎて持て余しちゃった感があります。
ヒロバス+愛と光+南噴水は、それぞれサンクンガーデンで今後建て替えられる両端のビルと連携とアリーナ建設でいいと思います。しかしエンゼルとエディオンは今あるイベント空間維持と収益確保のために現在とそんなに変わりがない、新しい魅力はないと思います。例えばどちらかをビオトープにして人工的な自然を作り出すと魅力的だと思います、もちろん利益は出ませんし維持するのも大変ですけど。
希望の広場は特に誤魔化した感が。いっそ何も作らず人が移動する際に通るだけにするとか、ノボールさんが提案された上空に円形の歩道橋をつくって四方八方に移動ができるようにするとか、巨大な筒状のモニターを設置し様々な情報を同時に発信するとか他にも色々やり方はあると思います。
矢場町交差点の誰も利用していない 大津通を跨ぐ立派な歩道橋。
(日本ど真ん中祭りのときに利用している人は見たことはあります。待機場所として)
そしてその近くにある、草が伸び放題の名古屋高速高架下の緑地と遊歩道。一部は立ち入りもできなくなっています。
公園整備よりも先にこちらにもお金をかけて維持していくべきでは?
一時期はホームレスのたまり場になっていましたが、今はかなり減っているはずです。