12月11日、伏見駅の駅ナカ「ヨリマチFUSHIMI」が開業しました。同施設は名古屋市交通局が初の駅ナカ事業として整備してきたもので、監修には名鉄とザイマックスグループが携わっています。
伏見駅は1日10万人近い人が利用するオフィス街の駅です。以前は殺風景なコンコースでしたが11の店舗が出店し、大規模に化粧直しされました。今回はその駅ナカを徹底レポートします。
ヨリマチFUSHIMIが整備されたのは改札の南側です。駅ナカと言いつつも正確には改札の「ナカ」ではなく外です。これにはいろいろな形態があるようで、関東では字面の通り改札の中、関西では改札の外に「駅ナカ」が整備されることが多いそうです。
改札の中は未整備なので、改札を越えると一気に別世界に入ったように感じます。
ただしサイン類は更新が進んでいるようです。鶴舞線の乗り入れ先の名鉄のナンバリングやエレベーター番号も記載されています。
左のファミリーマートは以前からあった改札内の店舗ですが、ヨリマチのテナントとしてカウントされているようです。奥のトイレは使えません。
いよいよ駅ナカに入ります。今回出店したのは11店。コンビニ、カフェ、物販、サービスなどの店が並びます。ちなみにコインロッカーと自動販売機はこの案内板の裏にあり、デザインに配慮されています。
床面、天井ともにしっかりリニューアルされています。こちらはトイレ。他の交通局の駅のものとは比べ物にならないくらい綺麗になりました。トイレを出たところには一息つけるスペースもあります。
その向かいから漂ってくるパンのいい香りは「カスカード」からのものです。ご覧の行列。従来の交通局の駅でいい香りが漂ってくることはまずなかったのでやはり隔世の感があります。
少し南は「innocense」というアクセサリーの店舗です。オフィス街の伏見の中でも女性を重要なターゲットにしていることが感じ取れます。反対側は「ココカラファイン」が出店。ドラッグストア系はどんなところでも一定の需要があります。
奥の段差のあるところには「与利予」の大きなロゴが設置されました。高低差をうまく利用して目線の高さにロゴを持ってくることで人々への請求力を高めています。(縦に「マチ」を重ねたものが「子」に見える方が多いようですが個人的には「予」が一番近い気がします)
角の店舗は靴下屋です。そして8番9番出口の方にはもうひとつテナントスペースがありますがシャッターが下りていました。フロアガイドの6番に該当する場所です。
さらに南へ行って階段を下ります。エレベーターが新設されました。バリアフリーも重要な要素です。
御園座の出口付近にはスタバが出店。比較的空いていました。東山線の方から遠いため穴場かもしれません。
鶴舞線側の券売機周りです。コンパクトにまとまっています。奥は「24/7 SUPPLY」というスイーツの店舗です。
改札内の最南端付近から。このように改札を境に整備状況が様変わりします。左は「SAWAYAKA」というリラクゼーションの店舗です。
北側の様子です。こちらも未整備です。左のファミマはさすがにヨリマチにはカウントされていません。どうでもいいですが伏見駅はファミマが3店舗もあるのですね。
いかがでしょうか。改札を挟んだ部分だけが美装化されたのはやはりという感じがしますが、その美装化された部分は十分な出来栄えであり、従来からは考えられないほど様変わりしたと思います。ヨリマチというおしゃれな名前や女性を重要なターゲットにしているのもポイントが高く、何だか交通局の商業施設展開が新しい時代に入ったような雰囲気さえ感じました。
先日、駅ナカで一歩先行する名鉄は「ミュープラット」シリーズを15店舗にまで増やす方針を明らかにしました。事業規模が異なるため単純比較はできませんが、交通局も既に発表している駅の大規模リニューアルと平行して、駅へ行くのが目的になるようなおしゃれな駅ナカを、どんどん展開していってほしいですね。
コメント
確かに駅ナカは厳密な定義がなく、言葉の幅は広いみたいですね。JR東日本でも「改札内外関係なく“エキナカ”です。JR東日本が管轄する土地にあり、鉄道を使うお客様が利用しうる場所のことをカタカナで“エキナカ”と表記させていただいています」とのこと。
改札内にモールの様な営業形態を持つことが目新しかったので、特に改札内=駅ナカというイメージが利用者にはあるのかも知れません。
お店の楽しさや利便性もさることながら、その雰囲気によって、駅が通り過ぎる味気ない場所でなくなるのが一番うれしいですよね。
寄利マチFUSHIMIとあるので、他の場所にも増えることを期待してます。
大須あたりのきったない駅もどうにかならぬか…
駅全体がトイレみたいだぞあのへん
名城線も新しい車両走らないのかな(´・ω・`)