駅西雑居ビル相次いで閉鎖 用地買収が進む

リニア開業まであと9年。名古屋駅周辺では用地買収の動きが活発になってきました。今回は駅西を中心にその様子をレポートしていきます。

現在の駅西の状況がよく分かる一枚だと思います。用地買収が進み、徐々に土地が歯抜けになってきました。この写真に写っている建物はほとんど用地買収の対象です。

ヘルスに挟まれたこの雑居ビルも閉鎖。両隣の店も近い将来解体することになるでしょう。

用地の最西端は椿神社付近まで及びます。手前の仮囲いは既にJR東海が取得している土地のようです。

あと9年でこの状況をどう考えるか。工事にかかる期間を想定すると、思ったほど買収や解体が進んでいないのが実情です。もちろん地権者が多数のため、交渉が難航するのは容易に想像がつきますが、ここは何とかがんばってほしいですね。

ただ、私はもっと重大な問題があると考えています。

こちらは駅西で建設が進むビジネスホテル「R&Bホテル則武二丁目」です。ここはリニアの用地からはギリギリ外れています。今、微妙に用地から外れた場所でビジネスホテルや雑居飲食店ビルが無秩序に増殖しているのです。

これは大問題です。それぞれの事業者が好き勝手ビルやホテルを建てるということは、リニアによる用地買収や開発で区画整理や土地の一体化ができるまたとないチャンスを潰すことにつながるからです。特に駅西は地権者の数が多く合意形成は容易ではありません。おそらくリニアという外圧がなかったら駅西の風景は向こう100年変わらないでしょう。このタイミングで土地の集約化や一体再開発をせずいつするのでしょうか。

駅東でも東洋ビルの裏に9階建ての雑居ビルができます。名駅が発展するのを見越してホテルや飲食店がたくさん出店するのは歓迎ですが、リニア駅付近に無秩序に小規模ビルが並ぶのはまったく歓迎しません。

行政は何らかの規制をすべきではないでしょうか。名古屋駅周辺のまちづくりにおいてリニア効果を最大限生かすためには、用地買収によって土地を集約化し高度利用を図ることが必要です。動き出す時期はもう来ています。

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コメント

  1. 匿名 より:

    全くその通りです。千載一遇のチャンスに官民一体で行わなければスピード感も失われ、後手後手でまた単発ビルのオンパレード化という事に。東京は20棟丸ごと再開発区画に実行してしまうのに、名古屋市は全く非協力的というか学習能力がないというか、「魅力」とは何を思って再開発しようとしてるんでしょうかね。駅西は新幹線乗車の他県の人から見たらとても三大都市の玄関前の風景でもなく、センスも勢いの欠片も感じません。高層ビルだけではなく明確な区画整理を早急におこない、老朽化したビル等は一気に排除し清潔かつ「魅力」あるコンテンツが生まれそうな雰囲気づくりをして貰いたいですね。あの市長では無理ですが・・・

  2. 匿名 より:

    こんなことを言うのもあれですが、名古屋の地権者は共産色が強いのかな?一体再開発には参加しないが、小規模自社ビルはいっぱい建てる。まったく残念です。
    結局は行政がおもいっきり仕切っていかないと物事は進まない。ある程度強引でも。トランプさんを見れば分かります。ですが名古屋は行動力なさ過ぎです。

  3. 匿名 より:

    名古屋は決断する強力な旗振り役が不在である事が、都市間競争=魅力差だと感じます。大阪が一地方都市にならずと知事と市長がテリトリィー枠を超えて強固な連携をしているからまるでオリンピック開催地の東京にひけをとらない再開発を次々と発表、スピード感ある行動をしています。その勢いにインバウンドがリンクしていると思います。計画、検討ばかりで行動力が福岡より貧弱な名古屋が益々、都市競争から取り残されていく現況が残念です。「名古屋らしさ」なんていう表現はただ単に、変革改革や競争から逃避しているだけではないでしょうか。

  4. 匿名 より:

    以前問い合わせを〜と書いたものですが今回駅西や再開発について自分なりの考えを意見文として出しました。例え何も変わらなくどうこうやって訴え続けていかないと何も変わらないのでここの馬鹿行政は

  5. 匿名 より:

    リニア駅上は公園(広場)にするのは災害時の避難場所にする事には賛成ですが、駅西の治安を考えると適正に使用されるのか少し不安です。駅東は問題ないと思いますが・・・ただグローバルゲートのような芝生だけの無能な公園であるのなら機能的にも、魅力的にも駅前一等地を無駄にしてしまいます。民間の情報提案を多岐に亘って情報収集し活かして欲しいです。これは、則武開発や名鉄再開発、興和栄再開発、中日ビルにも同様です。上記の案件は、これから先名古屋の街力にリンクする事でもあるからです。

  6. 匿名 より:

    これも名古屋以外。
    すなわち東京や大阪と違って昔から言われる言葉ですが
    「名古屋人は金を貯めるのは上手いが金を遣うのは下手」だと・・・。
    全くその言葉通りの状況が昭和から平成になろうと9年後にリニアが開通しようと変わる事は残念ながらないでしょう。愛知(名古屋)の県民性なのかそれとも他地域との考え方の違いなのか。

    県民や市民だけでなく行政も県知事も市長や議員達もその風習に慣れ慣れになってしまっている悪循環はリニア開業に関係なく今後も続くと思われます。

    要するに「慎重」過ぎるんです。
    その証拠に。セントラルタワーズも当初の計画から高さを削り、最近始まった錦のビルも40階から30階へ削り・・・
    慎重さ故に高さも規模も投資額も下げてしまうんです。
    過去の記事を遡って調べてみると、HAL学園の渦を巻くビルも当初の計画から高さをかなり落としたようですね。
    金も資金もあるが、巨大投資には慎重と言う物が先に出てしまう。
    新しく造り変えると言う発想と思考回路自体も欠如している。
    問題は行政でも県知事や市町でもなく名古屋は慎重な経営者が多いんです。簡単に言うと小心物の経営者が多いと言うか臆病なんですよ。

    東京は論外ですが、解りやすい大阪や福岡で言うと。

    慎重で臆病な経営者や企業が多い名古屋と違う所は、投資をして新たな人の流れを創り出し、人が人を呼び、テナント収入を増やし利益を生み出す。

    投資をした金額以上の物を求めて投資をする。と言う発想とそれを実際にやる経営者と企業決定のスピードの差だと思います。

    要するに遥か昔から変わらない県民性や考え方と無意味な遠慮ですね。
    目立つことはしない。金は有り余る程あるが投資や拠出とか有効に遣わない。
    自社ビルや巨大建築に投資をする事に慎重である為に
    金を貯める事だけで終わってしまい遣わない。

    これは今に始まった事ではなく、大昔から変わらない事です。

    チャンスやタイミングと言う言葉や発送さえ実際には考えていないと思います。

    今でも、再開発に関心はあるが、やりたい気持ちはあるが、
    自分の企業だけ又は自分の会社だけ大きいビルや超高層のビルは造れない。他の目を気にする。他の状況を注視するだけで動かない。
    何故か・・・名古屋の経営者や企業は。不思議なんですが慎重だし不安なんです。
    今、静かに状況を見ていると思いますよ。
    誰かがビル建てないかな・・・と。

    それを見て、うちの会社も負けずにやろう!と言う経営者が今までに居たのならリニア開業や他地域に関係なく既に近代的なビルがあちこちに建っている筈です。

    これが全て今の現状を物語る根源(要因)です。

    • 匿名 より:

      まったくその通りでございます。大規模にやりたい精神を持つものは名古屋から出でいってしまいます。東京で成功するために。まったく悲しい限り