2025年の名古屋 10大ニュースで振り返る

今年も残すところわずかとなってきました。なんだか振り返ってみると1年あっという間という感じです。それだけ日々がせわしかったということでしょうか。充実していたとは思います。

今回は2025年でインパクトの大きかった出来事を10大ニュースの形でまとめました。毎年やっている恒例企画です。選考は管理人の独断と偏見によります。時系列順で紹介していきます。

①岐阜ツインタワー計画が見直し、東棟はほぼ維持も西棟は縮小へ、完成も遅延

2月初旬、岐阜駅前で進められていた東西で34階建て130m級のツインタワーを建てる計画が建設費の高騰などで見直しに。完成も1年程度延びました。東棟は32階となんとか踏みとどまりましたが、西棟は30階以下となる見通しです。

岐阜でもう一つ話題になったのはLRT構想です。突如出てきて最初は思い付き程度かと思っていましたが、パースが出てきたり調査費が盛り込まれたり意外と本気度が高くて驚きました。今後の進捗が気になるところです。

②中部国際空港セントレアの代替滑走路が着手認可、工事が本格的に始まる

2月17日、中部国際空港は開港20周年を迎えました。万博特需~リーマンショック~インバウンド需要増~展示場・T2開業~コロナ禍~そして現在に至るまで、本当に激動の20年だったと思います。

そして同日、国交省から代替滑走路の着手が認可されました。4月からは本格的に着手し、2028年3月に完成予定です。需要という点では微妙ですが、現行の滑走路のメンテナンスという点で必要です。やはり主要な空港として複数滑走路は欠かせません。完成後のセントレアの飛躍を期待したいです。

③名鉄再開発が52万平米の巨大ビルを発表も半年後に突然スケジュール白紙に

今年最大のニュースはこれ以外ないでしょう。3月に概要が発表され、5月にはパースが登場。鉄道4線化と巨大オフィス、アンダーズとバスターミナルを擁する名古屋最大の再開発として大いに期待がかかりました。デザインも非常に洗練された内容で、壁ビルからコロナ禍を経て、ここまでブラッシュアップしたかと嬉しくなりました。

秋以降名鉄百貨店やバスターミナルの閉鎖がアナウンスされ、いよいよかと思われた矢先、スケジュールを見直しにするというニュースが入りました。ゼネコンが入札辞退により再開発の見通しが白紙になったのです。4線化も170mの超高層ビル2棟もスケジュール未定となりました。

これには多くの再開発ファンに衝撃が走りました。私の周りでは一般の層も話題にしている人が多く、相当インパクトがあったと言えます。年明けすぐに考察記事が出ます。

④港明に新たな1万人級アリーナ建設が明らかに、キッザニア計画は中止へ

5月、三井不動産がみなとアクルスに新しいアリーナを建設することが明らかに。収容人数1万人級とのことで、のちに紹介するIGアリーナとともに名古屋飛ばしを過去のものとする強力アイテムになることが期待されています。

9月、キッザニア名古屋の計画が正式になくなったことが発表されました。建設費の高騰などが原因です。残念なニュースでしたが、代わりにアリーナが建設されるのはかなりありがたい話だと思います。

⑤IGアリーナが開業、最新のハイスペック会場の登場で名古屋飛ばし解消へ

7月、名城公園で建設されていたIGアリーナが開業し、大相撲名古屋場所でこけら落としが行われました。最新の音響や設備を整えた最大17000人を収容する新アリーナはイベント誘致の装置になることが大いに期待されます。

なお名城公園駅も合わせてリニューアルが完了。ボロい駅だった印象は大きく変わり、近年大学の進出などで利用客が大幅に増えている駅かつ新アリーナの玄関口として相応しい駅になりました。

⑥MTGの新ビルイメージが予想以上のクオリティ、熱田外苑プロジェクトも始動

7月、熱田駅の近辺で計画が進んでいたMTGの新本社ビルのパースが明らかになり、隈研吾が監修した曲線が入るデザイン性の高いビルになることが判明しました。ただのオフィスだけでなく、広い敷地を活かして店舗や広場まであるなど予想以上のクオリティでした。

同時に熱田外苑プロジェクトも始動。すぐ隣にオープンする劇団四季の新劇場や再開発を進める名鉄などとともに、ポテンシャルの高い熱田神宮の周辺を盛り上げることが期待されています。

⑦千種タワマン計画が変更、ニュータワービル跡地も含めた48階190mに大幅拡大

千種ビル群の跡地で41階・155mのタワマン計画が昨年判明しましたが、ニュータワービルの訴訟問題が解決したため、同ビル跡地も敷地に含めることができるようになりました。それを利用して積水ハウスは新たに48階190mの巨大タワマン計画を立案。環境アセスメントも始まりました。

このサイズのタワマンは名古屋にこれまでなく、完成すれば圧倒的にナンバーワンの存在になります。完成は8年後くらいの予定です。千種駅の一等地に相応しい規模感を持った計画として期待がかかります。

⑧エスパシオナゴヤキャッスルが開業、質感の高い最高級ホテルが堂々完成

10月、名城公園のほとりで建設が進められていた高級ホテル、エスパシオナゴヤキャッスルが開業しました。価格帯は1泊20万円からとも言われ、名古屋のホテル業界に新しい風を巻き起こすホテルとして期待されます。

城郭を模したデザインは賛否両論でしたが、私はインパクトのある唯一無二の存在になると思うので評価しています。質感も高く、石垣風の外壁など、とてもよく作りこまれています。

⑨グランドメゾン池下2期が完成、訴訟問題をよそに無事完成にこぎつける

長らく建設が続けられていたグランドメゾン池下ガーデンタワーが竣工しました。工事途中で30階以上を建設差し止めとする訴訟問題がおきましたが、無事に39階まで建設され完成しました。現在は引き渡しが行われ、高層階に夜の明かりがともり始めています。

これで池下は名古屋随一のタワマン街となりました。5月には近くで千種区役所建て替えプロジェクトも着工しており、こちらも20階とそこそこ大きな建物ということで期待されています。

⑩錦二丁目で相次ぐ動き(60m級オフィスビル2棟、80m級タワマン1棟)

13階60m級オフィスビル、ARC BLD MARUNOUCHI計画が本格着工。現在は基礎工事が終盤に差し掛かっています。来年には躯体が登場するでしょう。

一方で若干南東に行った長者町繊維街の角地では積水ハウスによる23階建てタワーマンションの計画が判明。池下、栄二丁目に続く積水の攻勢を印象付ける出来事となりました。

秋にはそのおよそ中間に位置する大きな駐車場に13階60m級オフィスビル計画が判明。先日工事着手しました。このように錦二丁目では狭い範囲で相次いで動きがありました。

ということで今年もいろいろありました。おそらく今年は「建設費の高騰」「資材価格」「人手不足」というワードを過去とは比較にならないくらい使ったと思います。それだけ建設業が厳しい年だったということです。

比較的暖かった12月でしたが、年明けは寒波が継続するようです。風邪などひかないよう体調にお気をつけください。

最後に今年1年当ブログを見ていただきましてありがとうございました。よいお年をお迎えください。

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コメント

  1. より:

    ③について思う所としては

    約8000億円で民間の工事としてはとんでもなく名鉄は頑張っていたと思います
    それでもゼネコン側が求めたのは更にそのおよそ倍。1.5兆円〜2兆円といった所だと考えられます
    そりゃ無理です
    国家プロジェクトならまだしも民間の工事じゃ難しいです

    原因は2点あると思います
    1つは日本一高いビルを有する麻布台ヒルズでの清水建設の結果だと思います
    総工費は約6400億円と言われていますが、物価人件費高騰の中納期に間に合わせる為にゼネコン側はとても大変だったと聞きます
    その結果はゼネコン業界全体が驚いた事だと思います

    もう1つはスーパーゼネコンの株主に海外ファンドが入ってきているケースが増えてきているからです
    日本のゼネコンはこれまで今回の案件は赤字でも付き合いもあるからと次の案件で取り返せば良いと不動産会社に優しい経営をしてきましたが、海外ファンドはそんなの許してくれません
    物言う株主からの圧力が強まってゼネコン側が無茶な仕事を受けなくなってきているのが原因だと思います
    現に洋上風力発電もつまずいてしまってます
    大手不動産の株主にも海外ファンドが入ってきてるケースが増えていていずれ大規模開発しようと仕込んでいた小さな不動産などを売れという圧力なども増えていて日本の再開発の停滞に繋がり始めているという記事も読みました

    名鉄も近鉄の日本で2番目に高いビルであるあべのハルカスが作られた頃に安くで大規模再開発を行っていれば良かったという意見はもっともですが、まあそれでもちゃんと時代にあった金額である約8000億円規模の工事をしようとしていたのは評価されるべきです

    しかしそれでも厳しかった・・・
    でもある意味でこれはポジティブになるべきかと
    ニュースでだったらオール名古屋でやればいいのではないかという意見がありましたがその通りだと思います!
    もちろん名鉄の主導権は弱まると思いますが、それでもパートナーを増やしてやるべきだと思います
    結局規模縮小して売上利益変わりません、利用者変わりません、なんなら減りましたじゃ再開発の意味がないです

    パートナーが増えても建物に来る人が増えて鉄道やバスなどの利用者がより増えれば結果的には元々の想定の売上利益を超える可能性だってある訳なので、オール名古屋でも全国の企業とでも良いんですがもっとパートナーを増やすべきだと思います。規模縮小だけはやらない方が良いと思います

    希望としては横400mでなくて良いので、縦に200m超えるビルを複数棟作ってほしいです。もちろん行き来はしやすく。なんなら300m
    むしろ規模拡大してほしいです!